杉原千畝の記念像が完成 少年期過ごした名古屋に
第2次大戦中にナチス・ドイツの迫害から逃れたユダヤ難民に「命のビザ」を発給した外交官、杉原千畝が学んだ名古屋市内の旧制中学遺構近くに、杉原の少年像が完成し、26日記念式典が開かれた。

少年像は命のビザ発給から80年の記念事業として市が企画。杉原が通った旧愛知県立第五中の遺構が残る、市立瑞穂ケ丘中の一角に設置された。高さ約1.6メートルの銅像で、「五中」のバッジが入った学生帽をかぶり、左手には外交官としての基礎となった英語の教科書を抱えている。
式典には、杉原の親族や瑞穂ケ丘中の生徒ら約70人が参加。当時の在校記録から、杉原は英語の成績が非常に優秀で、誠実で温順な人物との評価を受けていたことなどが紹介された。
杉原が日本領事館の領事代理として赴任していた、リトアニアのゲディミナス・バルブオリス駐日大使は式典で「千畝のレガシー(遺産)を未来へつなぐ大切な像。彼から勇気をもらい功績を引き継いでほしい」と参加者に語り掛けた。〔共同〕