エイチーム、ストップ高 「FF7」系新作を年内配信
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26日の東京株式市場で、ゲーム開発のエイチーム株が制限値幅の上限(ストップ高)水準となる前日比300円(25%)高の1515円を付ける場面があった。取引開始前にスクウェア・エニックス・ホールディングスの子会社スクウェア・エニックスと共同開発したスマートフォン向けゲームアプリ「ファイナルファンタジー(FF)7 ザ ファーストソルジャー」の2021年内の配信予定を発表。個人投資家の買いが集まった。

朝方からストップ高水準となり、その後も大きく値崩れすることなく同水準で取引を終えた。東証1部の値上がり率で首位だった。
「ファイナルファンタジー」シリーズはスクウェア・エニックスの前身企業が1987年に第1作を発売して以来、世界中で人気のある大型ゲームだ。東海東京調査センターの栗原智也シニアアナリストは「新作のゲームでヒットを出すのが難しくなっているなか、すでに人気のゲームと組めるのは前向きに評価でき収益に貢献する」と話す。
エイチームのゲーム関連事業は2017年7月期に192億円を売り上げて以降、右肩下がりで20年7月期は84億円まで落ち込んでいた。高解像度化による開発費の高騰や中韓勢の台頭で、ヒット作が出ていなかった。株価は17年に3000円台だったが、その後は下落傾向が続き、コロナショック時の20年3月には495円を付けた。その後は戻り基調にある。
エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは「ユーザーを1000万~2000万人単位で集められれば株価は2000円台を狙える」とみている。
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