シックスパッドのMTGグループ、EV事業拡大 日比谷に拠点

トレーニング機器「シックスパッド」や美容機器「リファ」を手掛けるMTGの子会社、ブレイズ(名古屋市)は26日、開発・販売する電気自動車(EV)や電動バイクのショールームを東京・日比谷に開いた。飲食大手の集まる都内に拠点を設けて宅配用バイクの電動化需要に対応し、ブレイズの売上高は2022年10月期の15倍強の100億円を目指す。

同社が本社以外にショールームを設けるのは初めて。ブレイズは生産の多くを中国などの外部企業に委ねるファブレスメーカーで17年にEVに参入した。4輪EVや2輪電動バイクなど計6車種を販売する。
主力製品で21年発売の宅配向け3輪電動バイク「EVデリバリー」は家庭用の100ボルト電源で充電できるのが特徴で走行距離は約100㌔㍍。価格は約50万円でホンダなど競合製品に比べ安い。宅配用バイクの主流はガソリン車だが環境対応が求められるなか、「更新に合わせて電動化を検討する企業も多くピザやすし、弁当の大手チェーンからも引き合いがある」(ブレイズの市川秀幸社長)という。

この日あいさつしたMTG会長で故稲盛和夫氏の秘書を長年務めた大田嘉仁氏は「小さな会社だが稲盛さんの哲学を導入してここまで発展してきた。日本の新しいEVメーカーとして大きな夢を持って成長していきたい」と話した。

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