/

ポリープ・腫瘍、手術延期要請 愛知コロナ自宅療養23倍

中部3県に一斉に緊急事態宣言が発令されるのは、急増する感染者への医療の提供が厳しくなっているためだ。愛知県の25日の新規感染者は1815人、岐阜県は382人でそれぞれ過去最多、三重県は431人で過去2番目の水準となった。

愛知県では入院患者も増え続けており、病床使用率は1カ月前の15%から46%まで上昇した。名古屋市の浅井清文医監は24日の記者会見で、肺炎や呼吸困難がある中等症1の患者でも「かなりの人が自宅かホテル療養」と述べ、入院が難しいとの見方を示した。軽症や無症状の人には「なるべく自宅療養をお願いしている」という。希望者全員の宿泊療養も「難しい」と指摘した。

そのため自宅療養も急増している。愛知では24日時点で9344人。この1カ月間で23倍に増えた。第4波のピークの約2倍の水準だ。岐阜県はゼロから339人に増えた。三重県は25日に3119人と1カ月間で52倍になった。自宅療養は入院や宿泊療養に比べて目が届きにくく、適切な医療を受けられないリスクがある。

そこで愛知県は25日、コロナに対応する医療機関に対して、確保できる病床の85%まで患者を受け入れるよう求めた。さらにコロナ対応に注力してもらうために、今後2カ月ほどは医師が不急と判断した手術・入院を延期するよう要請した。

具体的な事例として、ポリープ切除や脊髄椎間板ヘルニア、良性腫瘍の手術のほか検査入院を挙げた。5カ所目となる宿泊療養施設を安城市に開くほか、コロナ患者に酸素を投与する酸素ステーションの設置も準備している。

ただ病床や宿泊療養施設の確保を急いでも、現在のペースで感染拡大が続けば自宅療養者がさらに増えかねない。感染者そのものを抑え込むことが欠かせない。

カギを握るのはワクチンだ。

3県は接種を急いでいるが1回接種を受けた人(医療従事者除く)は愛知が全体の42%、岐阜が48%、三重が44%にとどまる。厚生労働省の資料によると、人口10万人あたりの感染者数はワクチン未接種者に比べて、1回接種した人で3分の1、2回接種した人は17分の1に減る。接種を進めれば感染が広がりにくくなると期待される。

今後の焦点になるのは中年層や若者だ。愛知県によると18日時点の1回目接種率は65歳以上が90%に達する一方、50代は48%、40代は25%にとどまる。愛知県の重症者の内訳は接種が進んだ65歳以上が約1割にとどまる一方で、40代と50代が5割以上を占めている。希望者のワクチン接種が終わるのは11月ころになるとみられる。

要請に応じた店への協力金の支給にも時間がかかっている。愛知県では4月20日~5月31日分を申請した事業者への支給率が78%、6月1日~20日分が49%にとどまり、経営の厳しさが増している。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン