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JR東海、ハイブリッド特急出発 5%分のCO2抑制切り札

JR東海は1日、エンジンと蓄電池でモーターを動かすハイブリッド方式の新型列車「HC85系」を高山本線の特急「ひだ」として営業運転に投入した。JR東海は20年度に二酸化炭素(CO2)122万トンを排出しており、燃料による排出が7万トンと5%を占める。これまでのディーゼルエンジン特急をハイブリッド車に置き換え、排出を抑える。

HC85系はエンジンを発電専用に使い、ブレーキで生まれる電気をためた蓄電池とあわせてモーターを動かす。従来のディーゼル特急「キハ85系気動車」に比べ、CO2排出量は30%少ないという。

JR東海では、2030年度のCO2排出量を13年度に比べ46%減らし、50年の排出量を「実質ゼロ」にする目標を掲げている。燃料に伴う排出を抑えるため、燃料電池車やバイオ燃料も試験、調査中だ。電車が使う電気も、再生可能エネルギーによる発電に切り替えを進める。

この日朝、名古屋駅では出発式が開かれた。高山駅(岐阜県高山市)行きの「ひだ」1号は乗客を乗せ、午前7時半過ぎに出発。見送ったJR東海の金子慎社長は「エンジンが電気を起こして、モーターで走る。今までの方式と全然違うので非常に静かで揺れも少ない」と期待を示した。

HC85系はハイブリッド車として国内最高の時速120キロメートルで走行できる。特急「ひだ」の新型車両は約30年ぶり。22年度中に58両を採用して、23年度にはさらに6両加える。名古屋と和歌山県南部を往復する紀勢本線の特急「南紀」にも使う予定だ。

金子社長は「飛驒・高山への旅行はこの2年間、新型コロナウイルス禍でお客さんが減ってきた。HC85系の運転を契機に多くの人に再び旅行を楽しんでほしい」と語った。高山本線は高山の風情ある街並み、紀勢本線は熊野古道といった訪日外国人に人気の観光地が多い。車内にはスーツケースといった大型荷物のスペースを設け、全座席にコンセントを備える。

JR東海グループでは観光消費を盛り上げようと、ホテルアソシア高山リゾート(岐阜県高山市)にHC85系をモチーフにしたデザインの客室を設けた。JR名古屋駅で売られている、ひよこをかたどった人気の菓子「ぴよりん」にも、岐阜県産の食材を使った新製品が登場する。

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