リニア駅、長野県で着工 首都圏まで45分

JR東海は22日、建設を進めているリニア中央新幹線の長野県内に設ける新駅の起工式を飯田市で開いた。工期は2026年の3月末まで。品川(東京都)―名古屋間にできる4つの中間駅のひとつで、中間駅に停車するリニアが品川駅まで45分、名古屋駅まで25分で結ぶ計画だ。
新駅は飯田市の郊外で、JR飯田線元善光寺の駅から徒歩20分弱ほど。当面「長野県駅」と仮称される。金子慎社長は「首都圏や中京圏、関西圏と短時間で結ばれることで、ここを拠点に広い地域の発展につながる」とあいさつした。起工式には工事を担う清水建設の井上和幸社長ら100人ほどが参加した。中間駅では岐阜県内に次いで本格着工される。

長野県の阿部守一知事は「伊那谷、南信州は長野の中でも大都市圏、首都圏との距離が非常に遠いので地域の皆さんの長年の悲願だった」と語った。飯田市の佐藤健市長は終了後の記者会見で「周辺の既存の駅を生かしてJR飯田線や中心市街地との接続を考えていく」と述べた。
リニアは品川―名古屋間をノンストップならば40分で結ぶ計画だ。所要時間は延びるが中間駅に停車する便も運行する。