大口取引消え「どん底見た」 経営者、難局に奮起
点描・中部シゴトの影
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2020年11月中旬、愛知県中部の東郷町。閑静な住宅地にぽつんとできた更地をじっと見つめる男性がいた。「楽しかった思い出がよみがえる」。佐藤隆夫さん(仮名、61)の胸中は複雑だ。
佐藤さんは、ここで車やパチンコ向けの射出成型部品の会社を営んでいた。義父が高度成長期の1960年代に創業し10年ほど前に後を継いだ。従業員20人にも満たない零細企業ながら、取引先の信頼は厚く幾度の苦難を乗り越えてきた。...
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