中部電力、不正閲覧2万6千件 経産省の再エネシステム

中部電力の小売事業を担う中部電力ミライズは21日、再生可能エネルギー会社などの情報を管理する経済産業省のシステムに不正アクセスした問題を巡り、調査結果を発表した。2018年8月〜23年2月にかけて、社員ら44人が2万6593件の情報を閲覧していた。
固定価格買い取り制度(FIT)に認定された企業などの発電設備についての情報や住所を登録したシステムを閲覧していた。送配電会社、中部電力パワーグリッド(PG)に利用が認められていたIDとパスワードが共有されていた。国の交付金を中部電ミライズが申請する際に、再生エネ会社や一般家庭による申し込み内容と国の認定情報にずれがないかを確認していたという。
再発防止策を検討する会議を、中部電力と中部電PGも含めた3社で24日に立ち上げる。中部電力の林欣吾社長は記者会見で「公平な競争の土台をないがしろにするものであり、大変重く受け止めている。同様の事案が二度と発生することがないよう、再発防止の徹底に取り組む」と話した。