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佐藤和弘ジェイテクト社長「全固体電池の早期量産支援」

2021年 コロナ下の舵取り 中部企業トップに聞く⑩CASE

「自動車業界は新興勢も出てきている。既存の自動車メーカーが必ず勝ち残れる保証はない。当社はステアリング、駆動、軸受け、工作機械の4事業を手掛けており、事業の選択肢を複数持つことが強みだ。各事業で利益を出し1本立ちできれば、先が見通しにくく霧に包まれたような時代の中でもいちるの光になる」

佐藤和弘ジェイテクト社長

「駆動部品では単品売りから複合販売に変えたい。例えばアイシン精機傘下でブレーキを手掛けるアドヴィックスと連携しながら駆動装置として提案できれば他社にない強みになる。軸受けでは『アフターマーケット』と呼ばれる保守や修理部品市場も余地が大きい。景気に左右されにくい分野でもあり強化したい」

「再生可能エネルギーが脚光を浴びており、洋上風力や地熱発電の設備に使う軸受けの受注も開拓したい。電動化も対応する。トヨタ自動車の電池の生産設備は当社が製造している。(トヨタが開発を進める)全固体電池を早く量産化していけるようにトヨタと進めていきたい」

「足元では自動車業界全体で半導体不足の懸念が強まっているが、現時点で生産ラインを止めることはない。生産面では在庫量や今後の調達に問題ないか精査している」

「2020年を振り返ると、新型コロナウイルスに翻弄された1年だったというのが正直な感想だ。6月に社長を引き継ぎ、まず赤字脱却しようと構造改革や体質改善を進めてきた。損益分岐点を下げて利益が出やすい体質になってきた」

「20年3月期は最終赤字を経験した。21年3月期も厳しい状況だが、黒字体質に変えていく。21年は『リボーン(再生)元年』と位置づけたい。本社機能を名古屋市からトヨタ自動車グループの部品メーカーが集積する刈谷市に移した。新天地で生まれ変わる意味合いもある」

「06年に豊田工機と光洋精工の合併で当社が生まれたが、構造改革という意味では道半ばだ。過去の延長線上ではなく、未来を見て社員の意識を変えていきたい。グループ会社にガバナンスをきかせたり、プロジェクトの進捗管理を強化したりした。社内での『収益向上委員会』立ち上げなどで効果は出始めた。30年に向けた長期計画と3~4年ごとの中期計画を検討しており5月ごろに公表したい」

「今後のキーワードとしてSDGs(持続可能な開発目標)があり、念頭に置いて事業に取り組む。政府は50年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする『カーボンニュートラル』の目標を掲げた。当社も同年に二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロに取り組む。少しでも前倒しで達成できるよう積極的に検討する」

「21年はジョー・バイデン氏が米大統領に就任し、米中関係がどうなるか気にしている。トランプ政権時代は一挙手一投足に慌てることもあった。突拍子もないことをされると企業は右往左往するので、想像の範囲内で政権運営してもらうことを期待している」

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