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中部の海外旅行控え、年末年始 成田・関空より鮮明

新型コロナウイルスの水際対策が緩和され年末年始に海外旅行へ出かける人もいるが、中部国際空港の発着は首都圏や関西ほどには回復していない。中部空港がまとめた年末年始の国際線の予約人数は、21日時点で発着あわせ3年前の20%どまり。成田国際空港が年末年始の利用者を同45%、関西国際空港も同35%を見込んでいるのと比べ客足の戻りは鈍そうだ。

中部空港では12月28日~2023年1月5日に発着する国際線予約が、のべ3万5800人だ。日本航空(JAL)ではホノルル便の予約がコロナ禍前の同時期の8割ほどだが、中国の上海や天津線は運休が続く。

旅客数はその後の予約でやや上乗せになる可能性があるが、関空は同じ期間にのべ23万2100人と、19年の35%の水準になると推計している。成田空港も12月23日~1月5日にのべ61万8500人と同45%まで回復するとの想定だ。

21年のデータになるが愛知県では旅券(パスポート)の発行数の落ち込みが目立っていた。21年は3万千冊で19年より89%少ない。東京都では82%減の13万5千冊だった。

中部空港では、国際線の運航がまだ限定的だ。12月1日時点で週70便と、コロナ禍前のピークだった19年12月の週459便の15%ほど。全日本空輸(ANA)は国際線の復活を見送っている。旅行会社も中部発の海外ツアーの設定が少なく、旅行客には関空や首都圏を出発するツアーを、各空港までの鉄道などを紹介したうえで勧めている。海外渡航の希望者と、中部空港の国際線の本数は負のスパイラルになっているようだ。

JTBでは例年、年末年始の海外旅行について全国で調査をしており、今年の1人あたり費用は平均26万円、00年以降で最高になる。「経済的に余裕がある層や明確な目的を持った層が、新型コロナ対策の緩和が先行している地域に行く傾向がある」という。

(梅野叶夢)

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