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トヨタなど、23年にEV商用車実証 スズキは発売前倒し

(更新)

トヨタ自動車をはじめとする主要自動車メーカーが参画する商用車の技術開発会社コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)は19日、福島県と東京都で物流の効率化に向けた実証実験を2023年1月に始めると発表した。電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)を約580台導入する。連合を組むスズキは、軽のEVの発売時期を当初計画から2年ほど繰り上げて24年3月期中とし、実験に提供する。

トヨタなどは交通状況のビッグデータから最適な経路を導き出すシステムも開発する。脱炭素社会に貢献するとともに、物流業界の効率化にもつなげる狙いだ。

CJPTは21年4月にトヨタと日野自動車いすゞ自動車による出資で設立した。7月にスズキとダイハツ工業も参加し、大型トラックから小型の軽自動車分野まで連携を広げた。今回の実証実験では東京都や福島県、アマゾンジャパン(東京・目黒)や佐川急便などが参加する。

スズキは24年3月期中に、トヨタやダイハツと共同で開発した軽の商用EVを発売する方針を明らかにした。価格は補助金込みで100万円台となる見通しだ。電池やEV駆動装置の「イーアクスル」などを共同開発して搭載する。これまでは国内での軽EVの発売時期を25年メドとしていたが、大幅に前倒しする。ダイハツは25年までに実質負担額100万円台のEVを発売する目標を掲げており「現時点では変更はない」という。

トヨタなどが実験で使う商用車は①FCVの大型トラック、②FCVの小型トラック、③EVの小型トラック、④EVの商用軽バン――の4種。利用地域や想定する走行距離に合わせて最適な車両を実際の利用環境に取り入れる。

例えば、東京―福島間の幹線輸送など長距離では、比較的短時間の補給で長く走ることができる①のFCVの大型トラックを使う。消費者の玄関先まで商品を届ける「ラストワンマイル」では小回りのきく④のEVの商用軽バンを使うことを想定。開発は出資するメーカー各社が得意分野に合わせて分担する。

物流効率化をめざすシステム開発にも踏み込む。トヨタなど車メーカーが持つ交通状況のデータを運送会社に提供し、最適な運送経路を随時提案できるという。また、FCVやEVは水素の補給や充電などこれまでにない作業に時間を取られる。各補給施設を効率的に配置するなどして、時間のロスを最小化する考えだ。

商用の小型EVは脱炭素を背景に物流会社などからの引き合いが強いが、これまで日本車メーカーのラインアップはほとんどなかった。間隙を突いて中国メーカーが低価格EVで攻勢をかけている。軽EVでは日産自動車三菱自動車が180万円前後で消費者向けを発売したばかり。ホンダは24年に商用の軽EVを発売する。スズキも発売時期を早めることでようやく日本勢が反転する地合いになってきた。CJPTの実験などを通じて効率的な運用方法を見つけ出したり、車両価格の引き下げにつなげたりできるかが焦点になる。

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