コロナワクチン接種後死亡で 愛知医師会「体制に問題」
新型コロナウイルスワクチンの集団接種で愛知県愛西市の40代女性が接種後に死亡した問題で、愛知県医師会は17日、「現場の体制に問題があった」との検証結果を発表した。女性は急激なアレルギー症状であるアナフィラキシーが強く疑われたものの、複数の学会が求め、対応の指針にも明記されているアドレナリンの注射がなされなかったことについて「本来であれば打つべきだった」とした。
同会内の「医療安全対策委員会」で検証した。県医師会の渡辺嘉郎理事は記者会見で「アナフィラキシーが疑われた際の現場の役割分担を決めておくべきだった」と話した。女性には糖尿病などの基礎疾患があった。「基礎疾患を持つ人はかかりつけ医や大学病院などでの接種が望ましい」とも述べた。
女性は5日に従来型とオミクロン型に対応する米ファイザー製の「2価ワクチン」を接種していた。女性が受けたのは4回目の接種だった。会場で待機中に容体が急変し、病院に搬送されたが接種から約1時間半後に亡くなった。