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最古の温室、7年かけ修復 東山動植物園で今春再開業

 修復が終わった東山動植物園の温室(2020年12月、名古屋市)=共同

名古屋市の東山動植物園で、国内に残る最古の公共温室の修復が終わった。鉄骨ガラスぶきで「東洋一の水晶宮」と呼ばれ、1936年建設。国の重要文化財に指定されており、7年かけて老朽化した鉄骨を補修、耐震化した。今年春に再オープンする。

温室は「名古屋市東山植物園温室前館」。中央ヤシ室、東西の花卉(かき)室、多肉植物室、シダ室の5つの部屋で構成され、幅約66メートル、高さ約12メートル。設計したのは当時の市役所の建築技師らで、鉄骨の温室では国内最初期のものだ。

当時主流だった「リベット(びょう)」による鉄骨の接合ではなく、電気溶接の最新技法を用いたことで継ぎ目が目立たず、全体のラインがすっきりと美しい。建築技術史上、価値が高いとして2006年に重要文化財に指定された。

修復が終わった東山動植物園の温室(2020年12月、名古屋市)=共同

各地の古い温室は建て替えられ、姿を消している。温室前館も太平洋戦争の空襲や1959年の伊勢湾台風でガラスが破損した。

今回、市は文化庁と協議して大規模な修復を決めた。2013年秋から、ガラスやサッシを外して鉄骨の骨組みだけにし、さびを落として腐食部分を補修。ガラスぶきは、以前の改修で使われたアルミ製の部材を建設当初の銅製に戻し、茶色がかった落ち着いた雰囲気になった。

修復は20年秋に完了。当時の八幡製鉄所で製造された鋼材のマークが見つかる成果もあった。

再オープン後は、温室の前庭に整備する洋風庭園の池に映し出される姿も楽しめるようになる。担当者は元に戻した植物がきちんと定着するか、確認に追われている。「温室の主役はもちろん南国の珍しい植物だが、建物を見るためにもぜひ、足を運んでもらいたい」と話す。〔共同〕

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