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「受験の緊急事態避けたい」願う声 宣言発令の愛知・岐阜

愛知と岐阜を含む7府県に政府の緊急事態宣言の対象が広がった。春のような一斉休校はなく、学校は新型コロナウイルスの感染対策を強化して授業を続ける。初の大学入学共通テストを3日後に控えた発令。保護者や塾関係者は冷静に受け止めつつ、「受験の緊急事態は避けたい」と願った。

試験日までの健康を願う絵馬(12日、名古屋市千種区の上野天満宮)

「人の行動がどれほど変わるのか」。すでに外食や繁華街での買い物を自粛している名古屋市千種区の主婦(43)は首をかしげる。気がかりなのは長女(15)の高校入試だ。「感染で受験勉強が緊急事態に陥るのは避けたい。受験生は自宅学習にするような思い切った対応が必要だ」と訴える。年末には学問の神様として知られる菅原道真をまつる上野天満宮(同区)で受験の無事を祈った。

愛知県安城市の男性会社員(51)は宣言の再発令に伴い、高3の娘を名古屋市の塾まで車で送迎することにした。在宅勤務が増え、妻と交代で送迎できるようになった。「感染者が増え、電車を使わせるのは怖い」。娘は東京の大学も受ける予定で、「国公立大の2次試験がある2月末までに収束してほしい」と願う。

文部科学省は1都3県に緊急事態宣言が出る際、一斉休校を求めない方針を決めた。東京都はオンライン学習を組み合わせて分散登校をするよう都立高に求めている。

愛知県教育委員会も分散登校を促す方針で、東京と同じく感染リスクが高い体育や音楽の内容の見直しを検討している。部活動は一律中止とせず、スポーツや合唱を控えるよう求める見込み。担当者は「警戒レベルを1段階上げる必要がある」と説明する。

岐阜県教委は授業や学校活動の継続を念頭に、感染防止策を改めて徹底する対応をまとめ、14日にも県立高などに伝える予定だ。

愛知県の公立大を志望する私立高3年の女子生徒(18)は休校にならない点を歓迎する。16日に共通テストを控え「家で勉強はできるけれど、不安を共有できるのは学校の友達だけ」。家族は自宅でもマスクを着けており、「正直プレッシャーだけど、期待に応えたいな」と意気込んだ。

愛知県内で学習塾を運営する「明倫ゼミナール」(名古屋市)は、講師らによる受験会場での応援を今年は中止。代わりに入試当日、ビデオ会議システムで生徒の相談に応じる。担当者は「緊急事態宣言は『これまで以上に感染対策に気をつけるべきだ』というメッセージ。生徒たちがいつも通りの力を出せるように、油断せず対策を進めたい」と気を引き締める。

岐阜県大垣市の「志門塾」の広報担当者は「学習に遅れが出ないように当たり前の感染対策を積み重ねるしかない」。入室時の検温と手指の消毒に加え、1時間に1回の教室の消毒と換気を徹底している。「この困難を乗り越えたらきっと自信につながる。力を出し切れるよう精いっぱいの手助けをする」と語った。

(藤井将太、植田寛之)

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