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中部空港滑走路2本化、26年度にも既存地に 愛知県構想

愛知県の大村秀章知事は13日の記者会見で、2026年度にも中部国際空港(常滑市)の現滑走路の東側に3290メートルの新滑走路を整備する構想を示した。現在の空港西側を埋め立てて新たに滑走路をつくる計画を進めていたが、埋め立てに時間がかかるため現在の敷地を活用して滑走路2本を運用する体制を前倒ししたい考えだ。

愛知県が14日に開く会議で構想をまとめる。滑走路を新設するには政府が中部空港の基本計画を変更する必要がある。愛知県は政府の財政支援も求めたい考えで、今後、国への働きかけを強める。大村氏は13日「地域産業のグローバル化を進めるうえで大きな役割を果たす」と2本目滑走路の意義を強調した。

県の構想では、東側の新滑走路は現滑走路から210メートルの場所につくる。発着回数は現在の年最大13万回から2割増え15.6万回となる。西側の新滑走路は東側の新滑走路から760メートルの位置につくる。滑走路間の距離が広がるため、発着回数は5割増えて19.5万回になる。

東側の新滑走路の建設には、設計や環境影響評価(環境アセスメント)なども含めて最短で5年かかる。整備費用は140億円で中部国際空港が負担する。県も資金支援を検討する。現滑走路は東側の滑走路が完成すれば稼働しながら2年間かけて改修し、西側滑走路が完成すれば廃止する。

西側の新滑走路は埋め立て地につくりたい考えだが、長い時間がかかりそうだ。県は5月に埋め立て工事を承認したが15年間かかる見通しだ。その後に滑走路を整備すれば2030年代後半以降になる。県はまず現在の誘導路に滑走路をつくることで早期に2本目を確保する方針に転じた。

今後の焦点は航空需要の回復だ。大村氏は13日の記者会見で、西側の新滑走路については「航空需要が戻ってこない限りはできない」と述べ、状況を慎重に見極める考えを示した。

中部空港の発着回数は過去最高だった19年度でも11.3万回で、新型コロナウイルス禍が直撃した20年度はわずか4.2万回まで落ち込んだ。県の関係者は「新型コロナの影響で、中長期の需要予測ができなくなった」と話す。現在の上限とされる発着回数の年13万回を超える見通しは立っていない。

新型コロナ禍前の19年の国への要望では「拡大する航空需要を処理するための2本目滑走路」という色彩が強かった。ただ新型コロナによる旅客数の急減により、需要の伸びよりも「滑走路の大規模修繕の必要性」を強調する方針に転じた。滑走路が2本になれば大規模な修繕を継続しながらでも、24時間運行を続けられるようになるという。

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