アイサン、三菱商事と自動運転新会社 バスへの導入支援

測量ソフトウエアのアイサンテクノロジーは13日、三菱商事とバスやタクシーへの自動運転技術の導入を支援する新会社を2月中にも設立すると発表した。資本金は3億円。アイサンが60%、三菱商事が40%の株式を保有する。政府は4月にも、一定条件下での完全自動運転を指す「レベル4」を解禁する。自動運転の広がりが見込まれる中、体制作りを進める。
社名は「A-Drive」で、本社は横浜市に置く。アイサンは主力事業の土木向け測量ソフト開発のほかに、自動運転の導入支援を手がけている。自治体や事業者が実施主体となる自動運転バスやタクシーの実証実験で必要な高精度な地図の作製や走行ルートの助言、車両調達や調整といったサービスを一括で提供しており、100件以上の実績を持つ。今後こうした事業は新会社を中心に進める。
三菱商事は西日本鉄道との共同出資会社で人工知能(AI)を活用したバス運行を手がけており、長野県塩尻市でアイサンが進めている自動運転バスの実証にも参画していた。新会社では三菱商事の人材などを生かし、自動運転技術の導入拡大をめざす。
政府は25年に40カ所の限定エリアでの公道無人自動運転のサービスをめざしている。自動運転の導入支援はソフトバンク系なども手掛けている。