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中部地銀の4~9月、純利益6行が増加 通期は上方修正

中部3県(愛知、岐阜、三重)に本店を置く地銀の2021年4~9月期決算が出そろった。新型コロナウイルス関連融資の伸びで金利収入が増え、希望退職などの構造改革費用を計上した中京銀行を除く6行・グループの純利益が増加した。国や自治体の保証で企業倒産は抑えられ、与信関係費用が当初の想定を下回ることから6行・グループが22年3月期の業績予想を上方修正した。

名古屋銀行の21年4~9月期の純利益は66億円と前年同期比3倍となり、この期間では過去最高を更新した。コロナ融資で貸出金残高が積み上がり、利息収入を中心とした資金利益が増えた。投資信託の販売手数料など役務取引等利益も好調だった。

愛知銀行百五銀行は愛知県内で住宅ローンを伸ばした。愛知銀の伊藤行記頭取は「愛知の住宅需要は強く、人員がいればもっと(ローン残高を)増やせた」と強気だ。大垣共立銀行は採用抑制による従業員の自然減など経費削減を進めた。

今回の決算の特徴は、愛知銀を除く6行が22年3月期の業績予想を引き上げた点にある。実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)など国や自治体による手厚い資金繰り支援で企業倒産が抑えられ、貸出先の業績悪化に備える与信関連費用が当初想定より少なく済む。名古屋銀は期初に22年3月期の与信費用を25億円と見積もっていたが、18億円に引き下げた。

足元の業績は好調だが、先行きは慎重に見ている。業績をけん引したコロナ融資の伸びは一服した。大垣共立銀の21年9月末の貸出金残高は4兆3086億円と前年同月末比で31億円減った。境敏幸頭取は「大都市の企業などでコロナ禍で借り入れた資金を返済する動きが出ている」と話す。

一定期間の利息の支払いと元本返済を免除するゼロゼロ融資は、地銀で20年5月に取り扱いが始まった。百五銀行では「三重県の利用企業の6割が(ゼロゼロ融資の元本返済免除期間を)3年にしている」(伊藤歳恭頭取)という。20年5月に借りた企業は23年5月に返済が始まることになる。「猶予はあと2年弱だ」(同)と警戒する。

ただでさえ企業を取り巻く環境は厳しい。飲食業は営業自粛の解除は追い風だが、人手不足が深刻化する。製造業は原材料価格の高騰や半導体不足が重荷だ。「世界的な物流網の停滞もあり、今年から来年にかけて影響がどう出てくるのか注視している」(名古屋銀の藤原一朗頭取)との声もある。

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