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愛知県、BA.5対策宣言31日まで延長 入院調整が難航も

(更新)

愛知県は12日、新型コロナウイルスオミクロン型の派生型対策のための「BA.5対策強化宣言」を31日まで延長すると発表した。当初は5日から21日までの予定だった。感染対策を県民により強く意識してもらうため、21日を期限とする「BA.5対策緊急アピール」も新たに出した。名古屋市では患者の入院先の調整が難航するなど、医療の逼迫が続いている。

大村秀章知事は「お盆休みで新規陽性者はぐっと減っていかないと想定される。休み前に感染防止策の徹底を強く訴えるため、緊急アピールと強化宣言の期間延長をセットにした」と述べた。

愛知県ではオミクロン派生型「BA.5」への感染を避けるため、宣言では高齢者に混雑した場所への外出自粛を要請、飲食店で5人以上で会食をする人には事前の検査を呼びかけている。時間短縮といった飲食店向けの営業見直しは求めていない。

ただ同県では、休日・夜間の発熱外来の受診者が急増して緊急処置が必要な患者がすみやかに受診できない医療機関もある。新たに出した緊急アピールでは、軽症者は平日の日中に受診するよう求めた。

宣言は5日に岐阜、三重県と同時に出した。愛知県の大村氏は12日の記者会見で、両県での延長について「両県とも来週の状況をみて判断すると聞いている」と述べた。

「中等症 入院出来ない状況も」名古屋市、調整綱渡り

新型コロナウイルスの患者が増え続け入院の調整は各地で綱渡りになっている。名古屋市内の患者の調整を担う新型コロナ対策室はこのほど作業の様子を公開した。市健康福祉局の小嶋雅代・医療企画調整官は「(肺炎などの)中等症でも入院できない状況になってきている」と明かした。

「体は全く動かせない状況ですか?」「お時間かかるかもしれませんが、病院を探しますのでお待ちください」。救急隊員から入院先を探すよう求める電話が鳴りやまない。室内を慌てて走る職員の足音も響く。

新型コロナに感染した人はまずは多くが自宅療養を求められる。入院の調整は一般的に保健所の役割だが、その傘下に16の保健センターがある名古屋市では対策室がまとめて調整にあたる。検査を受ける間もなく容体が悪くなった人や、その家族などの119番を受けて救急車が出動。対策室では、現場から患者の様子や持病があるかどうか聞き取り、待機する医師が入院が必要と判断したら搬送先を探す。

第7波に入り担当者を2割増やして42人で回しているが、入院の調整を求める連絡は1日に50~60件。入院が必要と判断されても1~2人は当日中に搬送先が見つからず翌日まで待つことになる。

オミクロン型の派生型「BA.5」が流行しており「大抵の人は通常の風邪の症状のような経過をたどる」(健康福祉局)。ただ感染者の数が増えており、重症化しやすいとされる高齢者や持病のある人の感染も増加。病床は逼迫している。1~7日には名古屋市内の感染者は3万3370人。7月11~17日の2.2倍だ。ただ70代以上に限ると3.7倍の3234人に膨らんだ。

名古屋市は8月1日から夜間の往診も広げている。夜間に容体が急変しても入院できない場合、コロナ対策室が判断して患者宅に医師を派遣する。民間の医療会社と組んで、午後7時~翌日の午前9時の間に医師2人を患者宅に派遣している。

10日時点では往診の依頼は1日に1~2人。今後さらに感染が広がるようだと「1人の医師に1日2~3件、患者宅に向かってもらうことになるかもしれない」(市の松原史朗・保健所長)という。

(田崎陸、大久保希美)

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