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トヨタ、21年3月期営業益2兆円に上方修正 米中復調

CFO「中国で新車効果」「インセンティブ管理寄与」、20年4~12月決算会見

(更新)
オンラインで決算を発表するトヨタ自動車の近健太CFO(10日)

トヨタ自動車は10日、2021年3月期通期の連結営業利益(国際会計基準)を前期比17%減の2兆円と、1兆3千億円だった従来予想から上方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んでいた新車販売は米国、中国を中心に好調に推移している。売れ筋のSUV(多目的スポーツ車)で「ヤリスクロス」「ハリアー」といった新車を相次いで投入した効果も重なり、世界販売計画は973万台と、942万台だった従来予想から引き上げた。

日経電子版では10日午後1時30分から始まった20年4~12月期決算のオンライン記者会見を記事の下部にてタイムライン形式で取りまとめた。近健太最高財務責任者(CFO)らが説明した。

トヨタ自動車は内外で好調な生産・販売が続く(トヨタ自動車東日本の岩手工場)

21年3月期通期の売上高にあたる営業収益は11%減の26兆5000億円、純利益は7%減の1兆9000億円に引き上げた。コロナ禍で昨年5月に生産が一時、前年同月に比べ半減した影響が残り、通期では減収減益となるが四半期ベースでは業績の復調が鮮明だ。

20年10~12月のグループ販売台数は約284万台と前年同期比(約268万台)で6%増えている。コロナの感染再拡大に加え、世界で車載向け半導体が不足するなど不透明要素はあるものの、21年1~12月の世界生産(トヨタ・レクサス)も約920万台と過去最高を計画している。

10日発表した20年4~12月期の連結決算は純利益が前年同期比14%減の1兆4680億円、営業収益は15%減の19兆5252億円だった。四半期ごとに業績は着実に復調している。

【午後2時22分】オンライン記者会見が終わった

【午後2時12分】半導体の需給逼迫「夏くらいまで続かないかもしれない」

「自動車業界全体で半導体不足の影響が出ているなか、トヨタは他社と比べると影響が限定的だがその背景は」との質問が出た。近CFOは「リーマン・ショック以降、供給が途絶えたことを踏まえ、レスキューというシステムを作り上げて、どこにリスクがあるかを見えるようにする取り組みを続けていた。あとはBCP対応として、半導体の部品ごとに何カ月持つかは違うが、1~4カ月程度の在庫を持っていた。3つ目は(需給が)ひっ迫しているなかで、仕入先さん、これは1次メーカーだけでなく、その先のメーカーを含めて緊密に連携した。調達本部に聞くと1日10回くらい電話会議をやったとか、そういう状況でコミュニケーションをとってきた」と話した。

関連して「半導体は世界的に(需給が)逼迫している。当社も同様だ。足元で非常(に大き)な減産をしている状況ではない。ずっと先まで大丈夫かというとそうではなくてリスクはあるので、週次、月次で1次サプライヤーだけではなくコンダクターの方や、半導体製造会社の方とも話し合って様子を見極めていく。(需給逼迫の)見通しは夏くらいまで続くとの見方もあるが、そこまでいかないのかもしれないと感じている」と説明した。

【午後2時3分】森氏発言に社長コメント「トヨタの価値観と異なる。誠に遺憾」

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言が問題視されているなか、この件に関して質問が出た。長田執行役員が「森会長のご発言について、社長の豊田(章男)のコメントを紹介する」と切り出した。「トヨタは日本に生まれ世界各国の多くの方に支えられて成長してきたグローバル企業」「スポーツを通じた平和で差別のない社会、全ての人々が参加できる社会を目指すオリンピック・パラリンピックの精神に共感してオリンピック・パラリンピックのスポンサーになることにした」「今回の大会組織委員会のリーダーのご発言は私たちトヨタが大切にしてきた価値観とは異なり誠に遺憾」などとするコメント内容を紹介した。

【午後2時】「インセンティブ管理などが増益につながっている」

インセンティブ(販売報奨金)に関する質問があった。近CFOは「インセンティブは第1四半期、第2四半期は台数減少により総額が減少した。台当たりも抑えた。第3四半期は北米でも台数が増加し、総額ではそんなに減っていない。台当たりは減っている。北米は中古車価格が高くなっている。与信を厳格にしてきてアセットが健全になり、残価のコストや貸し倒れリスクが減っているので増益につながっている」と説明した。

【午後1時59分】「オンライン販売が世界で進んだ」

21年3月期通期の業績予想の上方修正に結びついた改革について質問が出た。長田准執行役員は「コロナ禍でグローバル全体でのオンライン販売が進んだ。地域に関係なく非接触でどれだけお客様にリーチして、お客様から受注をいただくか。支払いも大変厳しい(顧客がいる)のでオンラインと金融商品をどう結びつけてお客様が求めやすいサービスを提供するか(を考えた)」と話した。

【午後1時55分】中国の好調「新車効果出ている。中古車の残価も高い」

地域別で中国の好調が目立っている点について質問があった。近CFOは「新型車効果が出ている。新規に投入した『カムリ』とか『カローラ』とか『RAV4』など、新たに投入した新車がしっかりしている。『レクサス』も非常にご愛好いただいている。中古車マーケットのトヨタ車の残価が非常に高く、それが中国市場でも一般的になっている。品質面、修理のしやすさとか、耐久性とかが改めてご評価いただけている」と応じた。

【午後1時55分】「原価改善は販売台数が少ない分、出にくくなっている」

原価改善の動向について質問が出た。近CFOは「(21年3月期通期の営業利益増減要因で)原価改善の努力が1850億円で、だいたい年間でグロスで3000億円程度を毎年めざしたいといっている。1850億円は資材の高騰を除くと約2000億円。普通の期よりも若干少ないのは、台数が通期で見ると百数十万台減っているからだ。原価改善を現場も仕入れ先さんも頑張っているが台数が少ない分、出にくくなっている」と説明した。

【午後1時37分】質疑応答が始まった

【午後1時37分】「第4四半期のトヨタ・レクサス販売台数、前年同期比110%見込む」

近CFOは続けて「第4四半期のトヨタ・レクサス販売台数は前年同期に対して約110%を見込んでいる。通期の業績見通しは営業収益26兆5000億円、当期利益(=純利益)1兆9000億円を見込んでいる。足元の感染状況など依然として先行きは不透明な状況だ。関係者全員でさらなる努力を続けるとともに、将来に向けた種まきをしっかりとして変革を加速させていきたい」と述べた。

【午後1時35分】「10~12月は営業面の努力により増益に転じている」

近CFOは20年4~12月期の営業利益について「原価改善努力は(前年同期比で)1000億円の増益要因に、販売面はコロナ感染拡大に伴う販売台数の減少により6150億円の減益要因となった。この結果、為替・スワップ評価損益などを除く営業利益は4300億円の減益となった。10~12月期は営業面の努力により増益に転じている。所在地別では足元3カ月でみると各地域で増益を達成している」と説明した。

【午後1時30分】オンライン記者会見が始まった

オンラインで決算を発表するトヨタ自動車の近健太CFO(左)と長田准執行役員(10日)

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