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愛知銀行と中京銀行、統合を正式発表 22年に持ち株会社

(更新)

愛知県に本店を置く第二地銀の愛知銀行中京銀行が10日、経営統合すると正式発表した。2022年10月に共同持ち株会社を設立し、その2年後の24年をメドに銀行を合併する。愛知県での地銀再編は戦後初。少子高齢化や低金利を背景に貸し出しによる収益が伸び悩んでおり、統合によって規模を拡大し生き残りを目指す。

10日、名古屋市内で開いた記者会見で愛知銀の伊藤行記頭取は「愛知の(融資)シェアはトップになる。攻めの統合だ」と話した。

統合により連結総資産は単純合算で6.4兆円と、全国に77ある上場地銀で30番目程度になる。単体の貸出金残高は合算で4.1兆円と、東邦銀行(福島県)や南都銀行(奈良県)を抜く。持ち株会社の本社は愛知銀本店に置き、社長は愛知銀頭取、副社長に中京銀頭取が就く。基幹システムは愛知銀に統一する。統合比率や持ち株会社の社名は22年5月を予定する最終契約までに詰める。

中京銀は三菱UFJ銀行の源流のひとつの旧東海銀行の親密な関係で、三菱UFJ銀はUFJ銀行時代に資本支援に応じた経緯から中京銀株の約39%を保有する。中京銀は10日、この三菱UFJ銀が保有する全株式を買い取ると発表した。現在の株価水準からすると取得額は約120億円になる。三菱UFJフィナンシャル・グループも、中京銀への株式売却に向け協議すると発表した。

10日の会見で、中京銀の小林秀夫頭取は「統合を話し合う中で独立した金融グループを目指すことで合意した。三菱UFJ銀行とは合併後も良好な関係を築いていく」と話した。

経営統合の決断の背景にあるのが、事業の先細りへの危機感だ。愛知は自動車を中心に製造業が盛んなで「肥沃なマーケット」(愛知銀の伊藤頭取)だが、隣県の地銀やメガバンクのほか、預金残高が1兆円を超える「メガ信用金庫」がしのぎを削る全国屈指の金融激戦区だ。「ナゴヤ金利」と呼ばれる低金利競争が常態化している。

中小企業の後継者不足も深刻だ。国の経済センサスによると、16年時点の愛知県の企業数は約22万と東京、大阪に次ぐ全国3位だったが、前回調査(12年時点)と比べ6.5%減った。愛知の地銀で規模が最も小さい中京銀は21年2月に発表した中期経営計画で、店舗を約3割、人員を25~30%減らす方針を打ち出し、21年夏には希望退職を実施した。

隣の三重県では18年に三重銀行と第三銀行が経営統合し、三十三フィナンシャルグループを設立。21年5月に両行が合併して三十三銀行が発足した。岐阜県の十六銀行も21年10月に持ち株会社に移行して経営体制を整えている。こうしたライバルに対抗しきれないとの危機感も、愛知銀と中京銀の統合協議を後押しした。

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