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中部の非製造業、3四半期ぶり最終赤字 21年1~3月期

外食店は3度目の緊急事態宣言に警戒する(名古屋市)

中部の非製造業の業績が悪化している。6日までに発表された上場企業の2021年3月期決算を集計したところ、21年1~3月期の最終損益は542億円の赤字(前年同期は439億円の黒字)で、3四半期ぶりの赤字になった。新型コロナウイルスの感染が再び広がり、臨時休業や時短営業に伴って外食チェーンの業績が落ち込んだ。ホテルや鉄道の収益悪化も目立った。

愛知、岐阜、三重県に本社機能を置く3月期決算企業の業績を集計した。対象は47社で、このうち非製造業は14社。非製造業の最終損益を四半期ごとに見ると、コロナの感染が広がった20年4~6月期に赤字に転落。政府の需要喚起策「Go To」キャンペーンの効果で7~9月期と10~12月期は黒字を確保したが、昨冬からの流行が打撃になった。

JR東海の1~3月期は900億円の最終赤字と、赤字は四半期ベースで業績が開示されて以降最大だった。出張や旅行で新幹線を利用する人が減った。鉄道は車両や線路の維持、補修といった固定費が重い。1月下旬から実施している数百人規模の社員の一時帰休を6月末まで延長する。

7日に発表された決算でも厳しい内容が目立った。

木曽路の1~3月期は6億円の最終赤字だった。営業時間を短縮した1~2月の客数の落ち込みが大きかった。3月の既存店売上高はプラスに浮上したが、大阪や東京の緊急事態宣言を受けて再び「3月末から4月にかけて売り上げが頭打ちになってきた」(内田豊稔社長)という。あみやき亭の佐藤啓介会長兼社長も「緊急事態宣言は非常に影響力が強く、宣言が出た出ないで客入りが変わる」と警戒する。

ビジネスホテルチェーンのABホテルは1~3月期が3400万円の最終赤字だった。外部に委託していた清掃の一部を自社で手掛けるなどコスト削減に取り組んだが、売り上げの落ち込みを補えなかった。沓名一樹社長は「郊外よりも都心や駅近くにあるホテルの稼働率の低下が目立つ」と話す。

和食店チェーンのサガミホールディングスは7日、決算発表に先行して前3月期の業績予想を引き下げた。24億円の最終赤字になったといい従来予想を10億円下回る。投資の回収が見込めなくなった店舗や設備に伴う減損損失が膨らんだ。

先行きは新型コロナの感染に大きく左右され不透明感が強い。愛知県は3度目の緊急事態宣言、岐阜と三重はまん延防止等重点措置の対象に入ることが決まった。木曽路は「不確定要素が多すぎる」(内田社長)として22年3月期の業績予想の開示を見送った。

一方で製造業の業績は底堅い。1~3月期の純利益は2981億円と10~12月期(3679億円)から減速したが、3四半期続けて最終黒字を確保した。

前年同期は「窯業」や「電気機器」「自動車・部品」などの企業の多くが赤字に転落したが、中国や米国の需要が回復。21年1~3月期は業種別に分けると主要10業種すべてが黒字となった。デンソーなどトヨタ自動車グループの主要8社中、7社が22年3月期の最終増益を見込んでいる。

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