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中部4県の設備投資、21年度は5.3%増に 半導体がけん引

日本政策投資銀行東海支店が5日発表した中部4県(愛知、岐阜、三重、静岡)の設備投資調査によると、2021年度の計画額は前年度比5.3%増と、7.8%減だった前年度から一転する。増加は3年ぶり。世界で需要が拡大する半導体や自動車に関連する投資が増える。非製造業は再開発に伴う不動産投資の拡大が見込まれる。

イビデンが岐阜県大垣市に新設する工場イメージ

調査は企業の本社所在地でなく、地域ごとの「属地主義」で集計した。東京本社の企業でも中部の拠点に投資すれば集計対象になる。

21年度の全体の計画額は1兆2737億円。このうち製造業は9836億円と3.3%増える。化学は15.6%増、窯業・土木は12.9%増を見込む。自動車などの輸送用機械は大型投資の一服で前年度比ではマイナスになるが、電動化や自動化といった次世代技術には積極投資する。静岡では電池やセンサーといった部品メーカーの投資が増えつつある。

大型投資に動いているのがイビデンだ。23年3月期までに岐阜県大垣市の2工場に1300億円投じるほか、4月に市内の別工場に1800億円の追加投資を発表した。サーバーに使われる高性能のIC(集積回路)パッケージ基板を増産する。データ通信量の増加を背景に「注文に生産が追いつかない状況」(関係者)という。

ジャパンマテリアルは本社工場(三重県菰野町)近くに建設した半導体製造装置のメンテナンス工場を今年末に稼働させる。クリーンルームや物流倉庫に10億円超を投じる。主要顧客である半導体大手のキオクシア(旧東芝メモリ)が三重県四日市市にフラッシュメモリーの新工場棟を設けることで増える需要に対応する。

災害の時にも事業を続けるための投資もある。ブラザー工業は20年夏に星崎工場(名古屋市)で新棟の建設を始めた。23年1月の完成予定で総事業費は100億円。耐震性を高めて南海トラフ地震に備える。工場内の複数の建物に分散していたクリーンルームを新棟に集約して生産効率を高める。

非製造業は2901億円と13%増の見通しだ。不動産が2倍強に増えるのが大きい。新型コロナウイルス禍でも再開発に絡む投資は高水準で推移する。イオンモールは、名古屋駅に近いノリタケカンパニーリミテドの工場跡地にオフィスを併設する大型商業施設を今秋開業する。

コロナ感染の拡大で観光業の苦戦は続くが、収束後を見据えたホテルの新規開業も見られる。ビジネスホテル運営のグリーンズは7月末、岐阜県高山市の高山駅近くに大型ホテルを開いた。静岡県東部でも一部でホテルを増設する動きが出ている。

■調査概要 全国の資本金1億円以上の9486社を対象に、政投銀がアンケートした。回答した5692社のうち、中部4県で設備投資を実施・計画すると回答した862社を集計した。回答期限は6月22日。

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