中部7~9月期景況見込み、1年9カ月ぶりプラスへ 中経連
中部経済連合会が3日発表した中部の景況判断で、景気の良しあしを示す指数(DI)の2021年7~9月期の予想値が0.8と、1年9カ月ぶりにプラスに転じる見込みとなった。海外需要を取り込む製造業の業績拡大に加え、新型コロナウイルスのワクチン接種の開始で企業経営者の心理が改善した。
愛知、岐阜、三重、静岡、長野県にある中経連の会員企業702社を対象に調査し、241社から回答を得た。調査期間は1月26日~2月19日。

1~3月期の足元の景況判断DIはマイナス24と、20年4~6月期を底に3四半期連続で改善した。調査期間の7~9月期まで改善は続く見通しだ。
企業業績のDIをみると、製造業は1~3月期にプラス3.8と1年3カ月ぶりにプラスに浮上した。中経連の聞き取りでは「世界的に自動車関連の設備投資の再開の動きがみられる」(工作機械)、「日米中を中心に売り上げは前年以上の水準にある」(自動車部品)といった声があった。
一方、建設業の業績DIは1~3月期にマイナス12.5と、8年3カ月ぶりに水面下に落ち込んだ。コロナ下で外食や宿泊を中心に店舗の設備投資を絞った影響が出たとみられる。聞き取りでは「安定的な受注の期待できるリニューアル工事が今年度は低調だった」(建設)という。
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