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留萌線の石狩沼田―留萌間、きょうでお別れ JR北海道

JR北海道の留萌線石狩沼田―留萌間は31日、営業運転の最終日を迎え、留萌駅(北海道留萌市)で正午から関係者が出席して式典が開かれた。沿線住民や全国から集まった鉄道ファンらは列車に乗り込んだり、手を振って見送ったりしながら名残を惜しんだ。

 式典でJR北海道の綿貫泰之社長は「最盛期には石炭や海産物の積み込みなどでにぎわった。沿線自治体には苦渋の決断をしていただいた。バスなどの新交通体系や今後の駅周辺整備に協力する」とあいさつ。留萌市の中西俊司市長は「(鉄路が)なくなることで市が寂れるではなく、駅跡を活用して新たなランドマークにしていく」などと述べた。

 定刻より約15分の遅れで午後0時50分ごろ、留萌市と北海道沼田町をイメージしたヘッドマークを付けた深川行き普通列車が約240人を乗せて出発した。

 札幌市から来た自営業の佐古公信さん(51)は「沿線の祭りや友人に会うために利用した。車窓風景もきれいだ。本日は最終列車を見送り、明日は友人の車で廃線区間の駅を巡る予定だ」と話していた。 

留萌市の佐藤弘二さん(83)は「食品卸で働いていたとき仕入れをするため、既に廃線となった羽幌線を毎月利用した。最終列車を見送るつもりだ」と話した。

 留萌市や留萌観光協会、地元商店街などは留萌線関連グッズや特産品を販売。見送り用のうちわは早々に品切れになっていた。午後8時過ぎの最終列車については留萌駅などで住民らがペンライトや旗を持って見送る予定で、昼過ぎには早くも最終列車に乗車するため人が集まってきた。

 4月からは留萌市内を経由し羽幌―旭川間を結ぶ高速バス「特急あさひかわ号」が1日1往復し、沼田町営バスが新路線を設けるなど地域の交通はバスが中心となる。留萌線で残る石狩沼田―深川間も26年3月末に営業運転を終える。

 留萌線は1910年に深川―留萌間で開業。その後、留萌から増毛へ延伸していたが同区間は2016年に廃線となった。

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