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北海道ガス、バイオガスからCO2分離 北見工大と研究

北海道ガスは28日、家畜ふん尿由来のバイオガスから二酸化炭素(CO2)を分離する技術を、北見工業大学(北海道北見市)と共同研究すると発表した。まず2023年3月までのスケジュールで実施。CO2と吸着させる化学物質クラスレートハイドレートを活用し、CO2との反応に最適な温度や圧力などを調べる。既存のCO2吸着法よりコストを下げられるかも検証する。

同大地球環境工学科の木田真人准教授の研究によると、クラスレートハイドレートは固体として存在するとCO2と吸着しやすい性質があるという。30℃を上回ると液体になり、吸着効率が下がる。将来的に、酪農がさかんで、冷涼なオホーツク地方のバイオガスプラントでの活用を目指す。

バイオガスはCO2とメタンを成分とする。分離したCO2は水素と反応してメタンになる。北海道ガスは生成したメタンを、液化天然ガス(LNG)由来が主流の都市ガス成分として活用することも視野に入れる。

北海道ガスは30年度までに、20年のCO2排出量の5割以上に相当する140万トンの削減を目指す。このうちCO2分離技術の開発を含めた低炭素化などで20万トン排出量を抑える。天然ガスへの燃料転換や省エネルギー化では120万トン減らすとしている。

21年には天然ガスの採掘から燃焼までに出るCO2を森林保全などの取り組みを通じて相殺し、排出を実質的にゼロとする「カーボンニュートラル」の液化天然ガス(LNG)を調達した。

北海道ガスと北見工大は16年に包括連携協定を結んでいる。

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