北海道電力8年ぶり無配、23年3月期最終赤字530億円に

北海道電力は26日、2023年3月期の連結最終損益が530億円の赤字(前期は68億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想は710億円の赤字。保有する核燃料の売却益を特別利益に計上したものの、9年ぶりの最終赤字は避けられない。前期は年20円配当だったが、8年ぶりに無配となる。
売上高は前期比39%増の9210億円に引き下げた。従来は9700億円としていた。新電力に販売する電力収入が減る。経常損益は620億円の赤字(前期は138億円の黒字)と、予想を80億円上回る。燃料価格が想定より落ち着いた。
22年4〜12月期の連結決算は、最終損益が210億円の赤字(前年同期は87億円の黒字)だった。4〜12月期の最終赤字としては8年ぶり。燃料価格が高騰したことが響いた。
売上高は前年同期比41%増の6238億円。小売りの販売電力量が9%増えた。燃料価格を電気料金に反映する「燃料費調整額」も上昇した。
営業損益は268億円の赤字(前年同期は188億円の黒字)で、経常損益も315億円の赤字(同130億円の黒字)に沈んだ。
伊達発電所(北海道伊達市)の休止も発表した。1号機は23年11月末、2号機は24年3月末に止める。出力は合計で70万キロワット。運転開始から40年以上経過していた。