北海道知事選 現職・鈴木氏が公約「デジタル産業を集積」

北海道知事選に再選を目指して無所属で出馬する鈴木直道知事が21日、札幌市内のホテルで記者会見し「直(ひた)向きに北海道を前へ〜暮らしをまもり、未来をつくる〜」と題した公約を発表した。
「北海道のたしかな未来をつくっていく。その先陣を切っていく役割を担いたい」と強調。「エネルギー、デジタル、食をキーワードに北海道のポテンシャルを発揮し、価値を押し上げていく」と述べた。
次世代半導体やデータセンターなどデジタル関連産業の集積を促進すると明記した。ラピダスが北海道千歳市に工場を建設することを踏まえ、研究と人材育成が一体となった複合拠点の整備を打ち出した。
2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボン北海道」をさらに加速させるとして、新たな基金を設置し、中長期的な視点で地域づくりや人材育成を進める方針を示した。規模などは選挙後に議論を積み重ねて決めると説明した。

食の輸出拡大戦略を策定し、輸出品目を拡大するとともに新たな販路を開拓すると提起した。道民の旅行需要を喚起するだけでなく、アジアと欧米からの誘客活動にトップセールスで取り組む考えを示した。
子育てを社会全体で支える「子ども応援社会」に向け、子ども政策を一元的に推進する体制を強化し、国や自治体と連携しながら子育て世帯の経済的負担を軽減すると約束した。「道の施策を総動員する」と訴えた。
知事選は23日告示、4月9日投開票。現職の鈴木氏を自民、公明両党と地域政党の新党大地が推薦。元衆院議員の池田真紀氏を立憲民主党が推薦し、国民民主党道連と共産党道委員会、社民党道連が支持した。このほか、岩見沢市の自営業、門別芳夫氏が立候補を表明している。
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