北海道知事、30年札幌冬季五輪招致「機運醸成は難しい」

北海道の鈴木直道知事は15日の記者会見で、札幌市が目指す2030年冬季五輪・パラリンピック招致について「東京大会の問題を踏まえると、このまま機運醸成を進めることは難しい」と言及した。「一日も早く真相を解明していただきたい」とも述べた。
当初は札幌市民らの五輪支持を高めることが重要だった。東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職、談合事件が国内で相次ぎ表面化し、風向きは変わりつつある。
国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・デュビ五輪統括部長は、30年冬季五輪の開催地決定に関し、期限を設けずに延期する考えを示した。日本国内の不祥事について「疑惑が完全に解明されることに関心を抱いている」と語った。
東京大会の汚職・談合事件を巡っては、大会組織委会長を務めた橋本聖子参院議員も、30年冬季五輪・パラリンピックへの影響を問われ「非常に厳しい」と答えている。