アークス、3~8月純利益8%減 電気料金や人件費重く

アークスが14日発表した2022年3~8月期の連結決算は、純利益が前年同期比8%減の55億円だった。電気料金の高騰や人件費上昇で販管費がかさみ、利益を圧迫した。
売上高は2812億円。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、前年同期実績に新会計基準を当てはめると微増だった。原材料高や外国為替市場で進む円安・ドル高による食品メーカーの値上げにより、既存店の客単価は2.4%伸びた。客数は2.4%減ったものの増収を確保した。
営業利益は74億円。新会計基準ベースの前年同期比で13%減った。販管費が621億円と3%増えた。電気料金はグループ全体で3割増えているという。記者会見した古川公一副社長は「スーパーは冷凍・冷蔵ケースなど電力消費が大きく、逆風が吹いている」と述べた。最低賃金の引き上げなどに伴う人件費の増加も響いた。
23年2月期の業績見通しは従来予想を据え置いた。売上高は新会計基準ベースの前期実績に比べ1%増の5630億円、純利益は6%増の109億円を見込む。古川副社長は「3~8月期は競合他社と比べれば健闘した。高いハードルだが、他社との差別化を進めて通期目標を達成したい」とも語った。