北海道ガス、フェリーにLNG供給 JAPEXと25年から

北海道ガスと石油資源開発(JAPEX)は2025年から、商船三井フェリー(東京・千代田)が運航するフェリー2隻に液化天然ガス(LNG)を供給する。北ガスは苫小牧港(北海道苫小牧市)、JAPEXは大洗港(茨城県大洗町)でタンクローリーと船をパイプなどでつなぎLNGを補充する。
北ガスが船舶にLNGを供給するのは初めて。札幌市内のようにガス管が通ったエリアでLNGを原料とする都市ガスを販売するほか、管がないエリアでもタンクローリーを使って運んでいる。石油燃料に比べて燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量を約25%削減できるLNGの新たな需要を取り込む。
1隻あたり各港で1日50トン(一般家庭約2300世帯の1カ月の都市ガス使用量に相当)のLNGを燃料として補給するため、年間では両港合わせて約2万8000トンになる。
フェリーは大洗―苫小牧航路で運航する既存船の代替として就航する。燃料をLNGに切り替えるほか、船形も工夫して従来船よりもCO2の排出量を約35%減らせるという。