30年五輪招致、6日に報告 絞り込み時期は明言せず

【ジュネーブ=共同】国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長は5日、スイスのローザンヌで開かれた理事会第1日の審議終了後にオンラインで記者会見し、札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪について、各都市の計画を評価する「将来開催地委員会」から6日の理事会で最新の報告を受けると明らかにした。
ソルトレークシティー(米国)やバンクーバー(カナダ)も関心を示す30年大会の候補地を理事会で絞り込む際、デュビ氏は「一つのオプション」として一本化せずに複数の候補を残す可能性も示した。来年9~10月に延期されたIOC総会(インド)で正式決定する方針だが、絞り込みの時期は明言しなかった。
東京五輪・パラリンピックのテスト大会を巡る入札談合事件に関し、デュビ氏は「疑惑が完全に解明されることに関心を抱いている」とした。その上で東京大会の汚職問題を受け、30年大会招致を目指す札幌市の秋元克広市長や日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が発表した「透明性・公正性」の確保に向けた組織運営の取り組みに対し「歓迎すべきで、将来的に関係者の持つ懸念を払拭できるものになる」と期待した。