聖隷福祉事業団新理事長、DXや働き方改革推進を強調

聖隷福祉事業団(浜松市)の新理事長に4月1日に就任する青木善治理事・常務執行役員(63)は3月29日、記者会見を開いた。デジタルトランスフォーメーション(DX)や働き方改革などを進め、経営基盤を強化する考えを強調した。
まず、センサーを用いた高齢者の見守りや、入浴介助の省力化などを進めて業務効率を高めるという。将来はビッグデータを使って個人に合わせた医療や介護の提供を目指す。
31日に退任する山本敏博理事長は医療中心の経営から、健康診断など保健事業や有料老人ホームなど福祉事業への総合化を推し進めてきた。
「先行き不透明ななかで規模拡大は慎重に見極める」としながらも、山本氏が進めてきた総合的な経営やスピードは引き継ぐ。80代の親と50代の子どもが社会的に孤立し困窮する「8050問題」など社会ニーズの変化に総合力で応えていく。