千葉県内求人倍率、横ばいの0.86倍
千葉労働局が29日発表した2020年12月の千葉県内の有効求人倍率(季節調整値)は0.86倍で、前月と同水準となった。有効求人数、有効求職者数はともに減少した。有効求人倍率は8月を底に改善傾向にあるものの、依然厳しい状況が続いている。
新規求人数(原数値)は前年同月に比べて11.1%減少。12カ月連続で前年の実績を下回ったが、マイナス幅は前月比で縮小した。産業別では主要11産業のうち、建設、情報通信、学術研究、宿泊・飲食サービスの4業種で前年同月を上回った。特に飲食業で求人が増えたことについて、同労働局は「新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着くとみて、年末に向けた期待感があったのかもしれない」と話す。コロナの影響を受けやすい卸売・小売は40.3%減と大幅に減った。
有効求人数(季節調整値)は0.5%減となり、6カ月ぶりにマイナスに転じた。新規求職者数(パートを含む常用)は4.3%増え、そのうち解雇など「事業主都合離職者」は30.4%増と高い水準が続いている。
雇用情勢判断は「求人が求職を下回っており、厳しさがみられる」との前回判断を維持した。