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静岡伊勢丹、富士市の郊外店を新装 ネット対応強化

静岡伊勢丹(静岡市)は5月2日、サテライト店のコリドー・フジ(静岡県富士市)を新築開業する。店頭でネット通販が楽しめる「デジタルスタンド」や富士山を望むテラスを新設した。コロナ禍以降、来店客の減少や電子商取引での競争がますます激しくなる百貨店業界だが、比較的好調を保つ郊外店で顧客を取り込む。同店では初年度、改装前に比べて売上高5割増を目指す。

2階には三越伊勢丹HDの通販サイトでの買い物を楽しめるブース「デジタルスタンド」がある(静岡県富士市のコリドーフジ)

コリドー・フジは約30年前に開業したギフトショップ。化粧品や婦人服、飲食のテナントが主に入居していて女性客が65~70%を占める。老朽化のため駐車場だった場所に新店を建て替え、7月末までに旧館を取り壊して駐車場として整備する予定だ。

コリドーフジの外観。自然や緑を施設に多く取り入れる「バイオフィリック」と呼ばれるコンセプトを基にデザインした

改装開業する新店は、延べ床面積が旧店の約1.7倍にあたる1200平方メートル、テナント数は2倍の20店舗に増やした。入り口は交通量が増えた交差点側にも設け、2つに増やした。2~3階の屋外部分の一部を使った「フジテラス」や、多目的の催事スペース「37スクエア」といった憩いの空間も設けた。

建て替えの構想が動き出したのは3年前だが、コロナ禍などを受けたデジタル化の加速を背景に、当初計画に様々な機能を追加した。例えば、店舗の入り口にはデジタルサイネージ(電子看板)を置いて、広告費を新たな収益源とする。外商部などが商談に使う部屋には壁に画面を映し出すプロジェクターを設置した。

中でも注目なのが店頭で三越伊勢丹HDのネット通販を利用できる専用ブース「デジタルスタンド」だ。タブレット端末を2台設置し、店員のアドバイスを受けながら店頭にない商品などもを購入できるようにした。

営業統括部によると、コリドー・フジから静岡伊勢丹への商品取り寄せ件数は年間7000件にのぼり、そのうち7割は化粧品だという。化粧品は店内の取り扱いブランドを1ブランドから4ブランドに増やしたり、三越伊勢丹HDの化粧品通販サイトのクーポンを「デジタルスタンド」で配布したりと、店頭とネットの両方で需要を取り込む。

コロナ下では首都圏や静岡市中心部まで買い物に出かける層が減り、コリドー・フジやJR藤枝駅に隣接する「エムアイプラザ藤枝」(静岡県藤枝市)といった、いわばベッドタウンにある店舗の業績が好調だという。新店では開店から1年で旧店の売り上げの1.5倍を目指す。 嶋田正男社長は「コリドー・フジの新装開業を、21年度の全店業績を19年度(コロナ前)に戻すための起爆剤にしたい」と話す。

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