選挙戦で公開討論会見送り「時間なかった」 山形県知事
山形県の吉村美栄子知事は27日、知事選で4選を決めた後、初めてとなる定例記者会見を開いた。子育て費用無償化など公約の実現について「予算編成を始めたばかり」と明言を避けた。公開討論会を受けなかったことについては、新型コロナウイルスへの対応で「時間がなかった」と述べた。

選挙戦では知事が政策論議を避けているという批判もあったが、「平時の時ならいいが有事の時にはどうか。告示後は県内をまわるだけで大変で、政策は政見放送で訴えた」と述べた。複数の市長が「知事が会ってくれない」など不満を表明して対立候補を支持したことについては、「なぜ突然発言したのか心外だ」と反発した。
酒田市の飛島に住む住民に、選挙の直前に災害用のコメが配られたことについては、「船が欠航し孤立しかねなかった。担当から配布するとの報告を受けいいことだと思った」との認識を示した。多選によって職員が忖度(そんたく)したり、情報が偏ったりする可能性については、「4選したが初心にたちかえり、対話重視でいきたい」と述べた。