静岡の水産加工業、観光向け販路の売り上げ減少
しずおか焼津信用金庫(静岡市)は2020年11月~12月にかけておこなった水産加工業界の業況調査を発表した。観光客向けの飲食店や旅館・ホテル向けの売り上げは、販路のある全企業が例年から減少したと回答した。同信金は「他県に販路を持つ先も多く、マッチング支援を強化し地産地消を促したい」としている。
調査は同信金の各営業店が取引先へのアンケート形式で98社を対象におこない、95社から回答を得た。

コロナ禍の影響を販路ごとにみると、観光客向け小売店や冠婚葬祭向けへの売り上げは回答企業の85%以上が減少しているとした。一方、スーパーなどの小売りやECサイトは堅調だった。
仕入れ価格が上昇傾向にある中で価格への転嫁が難しいことも分かった。カツオやマグロといった主要な魚種の仕入れ価格や販売価格も尋ねた設問では、全魚種の平均で仕入れ価格は「やや上昇」が30%で「同水準」が44%となったが、販売価格は「やや上昇」が9%で「同水準」が82%だった。
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