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富士山の溶岩量、想定2倍に 到達域12市町を追加

改定版の「富士山ハザードマップ」は新たに12市町(太線で囲まれた地域)が溶岩流の到達可能性範囲に含まれた

静岡、山梨、神奈川の3県などでつくる「富士山火山防災対策協議会」は26日、最新の知見に基づいて富士山ハザードマップを改定した。大規模噴火が起きた際に想定される溶岩噴出量を従来の約2倍に見直し、静岡市や相模原市など新たに12市町に溶岩流が到達する可能性がわかった。関係自治体は避難計画の見直しなどを迫られる。

同協議会の内部組織で、火山の専門家らでつくる富士山ハザードマップ(改定版)検討委員会(委員長=藤井敏嗣・山梨県富士山科学研究所長)がまとめた。

国が2004年に策定したハザードマップでは、火口から流れ出す溶岩流が静岡県と山梨県の15市町村に到達する可能性があるとしていた。改定したマップはさらに、静岡県の2市1町(静岡市清水区、沼津市、清水町)、山梨県の2市(大月市、上野原市)、神奈川県の3市4町(相模原市、南足柄市、小田原市、山北町、開成町、松田町、大井町)を加えた。

大噴火時の溶岩流が静岡市清水区(写真手前)にも到達する可能性がある(静岡市内から撮影)

到達範囲が広がったのは、溶岩流の噴出量の想定を従来の宝永噴火(1707年)を参考にした7億立方メートルから、貞観噴火(864~866年)の13億立方メートルに変更したため。溶岩が流れ出す地点が44地点から252地点に増え、コンピューターシミュレーションをする際の地形も従来より詳細に分析した結果、溶岩流が河川や平野部を伝って広範に流れ出すとみている。

火山灰や岩石が高温の火山ガスとともに高速で斜面を流れる火砕流についても見直した。過去5600年間で最大規模の火砕流を参考に、噴出量を従来の240万立方メートルから1000万立方メートルに引き上げ。富士山から傾斜が急な北東(山梨県富士吉田市)方向と南西(静岡県富士宮市)方向へと、火砕流の到達距離が長くなる想定に改めた。

新マップで溶岩流や火砕流が到達する可能性がある地域には東海道新幹線や東名・新東名高速道路といった主要交通網があり、大規模噴火時は寸断される恐れがある。同協議会に参加する3県は避難が必要となる範囲など、広域避難計画の見直しに着手する。

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