浜松まつり、小規模で開催へ 期間延ばし分散実施
浜松まつり組織委員会は22日、5月に予定する「浜松まつり」について、規模を縮小して開く方針を発表した。祭の一部である凧(たこ)あげのみ無観客で実施し、新型コロナウイルスの感染対策がとりにくい御殿屋台の引き回しや練りなど夜の催しはやめる。感染対策のためのルールを定め、参加者に徹底する。
浜松まつりでは初めて生まれた子供の健やかな成長を願い、市内174町が伝統の絵柄を入れた凧をあげる。夜には町中に屋台を出し、初子が生まれた家では祝いに訪れた人々を料理や酒でもてなす。2020年はコロナの影響で中止した。
今年の縮小開催は同日開いた役員会で方針を決めた。市内の感染状況が、国が示す2番目に深刻な「ステージ3」の基準に至っていないことなどを踏まえて判断した。
開催日は5月1~5日の5日間。1日当たりの参加町を分散させるため、例年の3日間から期間を延ばした。食事はなるべく控えてもらい、飲酒は禁止する。例年なら期間中に延べ150万人以上が訪れるが、今年は関係者のみの参加とし、祭りの周知活動は行わない。今後の状況次第で中止とする場合もあるという。
広野篤男代表委員長は「伝統を守るため凧あげだけでもとの声が多かった」と説明。鈴木康友市長は「感染対策徹底で安全に実施し、来年の祭につなげたい」とした。