濃厚接触者の健康観察、7~10日に短縮可能との分析公表
東京都港区は22日、新型コロナウイルス患者の濃厚接触者に実施している健康観察について、現在14日間としている期間を7日または10日間に短縮できる可能性があるとの分析結果を公表した。濃厚接触者のうち10日以内に発症した人が95.7%だったことを理由に挙げた。

みなと保健所が2020年4~11月の感染者1606人のうち住所が同じ257人を抽出。先に発症した117人と、後で発症した同居人140人との発症日の差を調べた。差が7日以内だったのは125人(89.2%)、10日以内は134人(95.7%)だった。国が求めている14日まででは139人(99.2%)だった。
濃厚接触者は、健康観察の期間中に外出制限などの行動制限が求められる。同保健所は「会社や学校に行けないなど影響が大きいため行動制限は必要最小限にすることが重要だ。再検討の時期にきている」としている。分析は問題提起という位置づけで、同保健所は引き続き14日間の健康観察をする。
分析には千葉大学と国立国際医療研究センターが協力した。濃厚接触者の自主隔離期間は国によって異なり、米疾病対策センター(CDC)は20年12月、推奨する自主隔離期間を14日から短縮して7~10日間とした。