/

津軽産ワイン用ブドウ増産 サントリーワインと協定

青森県弘前市とつがる弘前農業協同組合(JAつがる弘前)は、サントリーワインインターナショナル(SWI、東京・港)と同社が醸造する津軽産ワインの原料となるブドウの生産拡大へ協定を結んだ。2030年までの10年で栽培面積、ワイン出荷量とも約5倍の約10ヘクタール、5000~6000箱(1箱は750ミリリットルが12本)にすることを目標とする。

岩木山(正面)の麓に広がるワイン用ブドウ畑(青森県弘前市)

協定では弘前市が栽培適地の選定と情報提供、生産者確保に向けた啓発活動、生産者育成体制構築を担当。JAつがる弘前がブドウ生産指導体系を作成し生産者の確保・育成を図り、生産の取り組み開始時の初期費用や未収益期間の支援に努める。SWIは栽培適地の選定、苗木の安定供給の支援や高品質ブドウ生産に向けた技術指導などを実施する。

SWIによると、弘前市の中でも特に岩木山南東地域は昼夜の寒暖差がしっかりあり、土壌も岩木山の火山灰土壌が堆積した土地で肥沃、水はけもよいことからワイン用ブドウの栽培に適しているという。同社が目を付けた同地で1980年代から契約栽培が始まった。

サントリーワインインターナショナルが津軽産ブドウを原料に醸造した「日本ワイン」

同地で栽培したブドウを原料とした同社の「ジャパンプレミアム 津軽産ソーヴィニヨン・ブラン」が「日本ワインコンクール」において16年から3年連続で金賞を受賞。津軽ピノ・ノワール(白)、津軽シャルドネも醸造している。ワイン産地として評価が高まっていることから弘前市やJAつがる弘前と協力して高品質のワインを増産したい考えだ。

弘前市は東北の市町村で農業産出額がトップだが、産出額の8割以上が果実でほとんどがリンゴ。農家もリンゴの単一経営体が多く、気象や病害虫の潜在的リスクが高い。日本一のリンゴ産地を維持しつつ、他の品目を取り入れて経営リスクを低減する必要がある。ワイン用ブドウは生食向け果樹生産に比べて約半分の労働力で栽培できることから「取り入れる品目として適している」(弘前市りんご課)という。

岩木山の麓に広がるワイン用ブドウ畑(青森県弘前市)

国内では酒類全体の消費量は減少傾向にあるもの、果実酒の消費量は増加傾向。特に国産ブドウ100%を使い国内醸造した「日本ワイン」は人気が高まっている。SWIは山梨・長野県などにワイナリーや自社農場を持ち、各産地のワイン用ブドウ栽培農家とも連携して「日本ワイン」を醸造している。「日本ワイン」生産拡大に向けて弘前地区を含めた全体の栽培面積を20年の65ヘクタールから25年までに94ヘクタールに広げたい考えだ。同社は「今回の協定を締結することで将来、津軽から世界に誇るプレミアムワインを生み出せるよう取り組んでいく」としている。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン