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千葉県内公示地価、0.3%上昇 コロナ禍で伸び縮小

JR千葉駅東口では再開発が進み、周辺の地価を下支えしている

国土交通省が23日発表した千葉県内の2021年公示地価(1月1日時点)は全用途平均で前年比0.3%上昇し、8年連続で値上がりした。商業地、住宅地ともに上昇したが、伸び率はいずれも縮小。新型コロナウイルスの影響で経済が停滞し、地価の上昇基調に頭打ち感が出ている。

県内の調査地点(1242地点)のうち、上昇したのは473地点と前年に比べ3割近く減った。全体に占める割合も前年は5割超だったのが、4割を切った。下落地点は333地点と2割近く増えた。

商業地は平均0.5%上昇したが、前年の伸び率(3.4%)を大きく下回った。最も上昇率が高かったJR本八幡駅前の市川市八幡2丁目も、前年の20.0%から3.9%に縮小した。上昇率が2番目に高い千葉市中心部の中央区富士見2丁目は3.8%値上がり。1平方メートルあたり192万円と2年ぶりに県内最高価格地点に返り咲いた。

千葉駅周辺は再開発が進み、20年3月には西口で賃貸住宅や病院、スポーツクラブなどが入るビル群が竣工。富士見2丁目に面する東口でも、オフィスや店舗が入る複合施設が22年秋に開業する予定だ。三越千葉店跡地の再開発も動き出し、地域の集客力向上が見込まれる。

県内の地価調査を担当する不動産鑑定士の佐藤元彦氏は「再開発に取り組んでいる地域は値崩れしにくい」と指摘する。加えて本八幡駅や千葉駅周辺は独立した商圏を形成しており、近隣からの買い物客がメインだ。コロナ禍による遠方への外出自粛の影響を受けにくく、地価の押し下げ圧力も小さかったもようだ。

前年は上昇率、価格ともに県内トップだったJR・京成船橋駅前の船橋市本町4丁目は1.1%と小幅な伸びにとどまった。再開発が遅れているほか「飲食店が多く、コロナの影響を受けやすい」(佐藤氏)。ホテルや有名旅館の閉鎖が相次ぎ、地域経済の停滞感が強くにじんだ。

訪日外国人を含む観光客の激減のあおりを受けたのは東京ディズニーリゾートを擁する浦安だ。観光客向けホテルが建ち並ぶJR新浦安駅前の浦安市美浜1丁目は3.3%下落。市区町村別の変動率でも浦安市はマイナスに転じた。

住宅地の上昇率は平均0.1%と前年(0.7%)を大幅に下回った。上昇率が最も高かった木更津市金田東4丁目(5.6%上昇)は東京湾アクアラインを経由して東京都心や横浜市、川崎市と行き来するバスの発着地点に近い。東京圏の住宅地全体でも上昇率はトップだった。

木更津市や袖ケ浦市などアクアラインの出入り口周辺は以前から住宅開発が進み、人口流入が続いていた。コロナ禍でテレワークや在宅勤務が普及し、都心への近さよりも自然環境や間取りの広さを重視する傾向が強まり「地価の安い千葉で求めようと、需要が相対的に上がった」(佐藤氏)。

今後の地価動向もコロナの収束状況が大きく影響しそうだ。ワクチン接種が本格化するのを見越し、商業地の多くは早い段階でコロナ禍以前の水準に戻るとの見方もある。一方、海外との往来がどの程度回復するか見通しにくく、浦安市や成田市といった訪日客需要が多い地域は不透明感も強い。

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