コロナ感染300人突破 山形知事「医療現場逼迫」
山形県の吉村美栄子知事は18日夜、県庁で臨時記者会見を開いた。新型コロナウイルスの感染者を受け入れる病床占有率が31.0%に達するなど厳しい医療状況を説明、県民にマスクの着用などを求めた。ただ、年末年始の帰省や、県独自の観光キャンペーンを継続するのかといった対応については、近日中に対策会議を開いて決めるとして明言を避けた。

同日で累計感染者数は302人となった。知事は「全体では下から6番目か7番目に低いが、5つのクラスター(感染者集団)が確認され、県内全域に広がりを見せている」と危機感を示し、「県立中央病院の病床利用率は80%を超えて非常事態。このままでは救急患者を受け入れられなくなる」と述べた。
そのうえで、マスクの着用や適切な換気などを求めた。同日は医療専門家との会議が開かれ、帰省の自粛などより強い対応を求める声があったという。県独自の観光キャンペーンを年末年始も継続するかなど課題は多いが、「まずは医療現場が逼迫している現状を知ってほしい」と述べるにとどめた。