新潟の名店料理、OEMで販売 タカヨシがサイト開設
印刷・販促企画のタカヨシ(新潟市)は18日、新潟の有名飲食店の料理を販売する電子商取引(EC)サイト「イチゼン」を立ち上げた。食品製造会社がOEM(相手先ブランドによる生産)でオリジナルメニューを製造。30代以上の女性をメインターゲットに、新潟の食を全国に発信する。

タカヨシ子会社のディモルギア(同)が企画・運営を担う。価格は1万円前後で、新潟の有名店のメニューを掲載する。日本ミシュランタイヤ(東京・新宿)が発売した「ミシュランガイド新潟2020特別版」で二つ星を獲得した兄弟寿し(新潟市)や、一つ星の割烹渡辺(同)、鮨登喜和(新潟県新発田市)などもイチゼンを通じて料理を販売する。
イチゼンの掲載店は食材の詳細やレシピを提供し、食のOEMを手がけるタブリス(新潟市)が製造する。ECサイトでの売り上げの一部を販売数に応じて掲載店へ支払う仕組みで、店側の費用負担はメニュー開発費のみで済む。18日公開時点の掲載はまだ2店舗だが、月内に4店舗、2021年2月には計10店舗まで拡大する計画だ。
実際に掲載するまで、飲食店側の品質確認や一般向けの試食などモニター調査をえて全国へ販売する。製造担当のタブリスは「一流店からのお墨付きは達成感がある。高い品質を継続する誇りと責任感をもって製造したい」と意気込む。

新潟市のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実証事業として採択され、市も500万円を補助する。新型コロナウイルスで飲食店の売り上げ減少が相次いでおり、中食需要を取り込めるとして期待がかかる。