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イタリアン相次ぎ出店、加工品開発も 鶴岡の奥田シェフ

飲食店運営のオール・ケッチァーノ(山形県鶴岡市)は新規出店と加工品開発を進める。新型コロナウイルスの感染拡大で他店が撤退した場所に出店。庄内の野菜や魚を共同配送して物流費を削減する。外食需要が減少し生産者が打撃を受けており、販路を広げることで生産を継続してもらう。

2020年12月にオープンしたアル・ケッチァーノ コンチェルト(山形市)

著名なイタリアンのシェフ、奥田政行社長が経営する同社はコロナ禍で5店閉店した。一方、2020年12月に山形市に「アル・ケッチァーノ コンチェルト」を出店するなど計6店を出し、直営や運営支援のプロデュース店など計14店になった。1月、宮城県石巻市に開いた期間限定店舗は今春以降、本格営業できないか検討する。

新規出店は山形市と福島県桑折町を除くと東京都内が4店を占める。法人需要はほぼゼロになったが、都内では好立地の店舗で退店が相次ぎ賃料が低下している。感染対策を徹底したうえで、SNS(交流サイト)で「オイルすし」など新メニューや生産者の厳しい現状などを発信すると、「口コミで個人の来店が増え、事業を維持できる」(奥田シェフ)と判断した。

オリーブオイルなどをかけるオイル寿司(すし)を握る奥田政行シェフ㊧(山形県南陽市の旅館「瀧波」のイベントで)

プロデュース店もシェフは自社のスタッフを派遣していたため、閉店が相次ぐと雇用が課題に。さらに、在来品種の野菜など店で使う庄内特産の素材の生産者支援も急務となった。そこで、店舗網を維持するとともに、ネット通販でこうした素材を販売。すでに構築していた共同配送網を使い、弟子にあたる全国のシェフにレシピを送り、同じ素材を一度に使ってもらう取り組みも始めている。

今後は健康志向の加工品に注力する。今秋に向け、石巻市の素材を使った缶詰や冷凍食品などを商品化する。アンチエイジングの分野で知られる専門医と組みヘルシーメニューを考案。地元の食品加工メーカーで庄内からも運んだ魚とともに加工する。東日本大震災後、石巻で炊き出しをした地域とのつながりを生かす。

再出店したものの、5億円近くあった売上高はコロナ禍で大幅に減少している。さらに、働き方改革による労働時間短縮の流れで、奥田シェフは「コロナの影響がなくなってもレストランだけでは経営ができなくなる」と指摘。「加工食品を新たな柱に、1次産業の生産も維持できるようにする」としている。

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