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浜松市、21年度予算案発表 コロナ対策に35億円

鈴木康友市長は「3D予算」について、「立体的な予算という意味も込めた」と話した。

浜松市は12日、2021年度予算案を発表した。一般会計は20年度当初比0.2%増の3501億円で政令市移行後で最大の水準となった。新型コロナウイルス対策にはワクチン接種を中心に35億円を充てる。ベンチャー企業の育成や市民サービスのデジタル化などにも重点配分した。特別会計と企業会計を加えた全会計合計は同1.4%増の6434億円だった。

鈴木康友市長は同日の記者会見で「Defeat(克服)、Dual(デュアル)、Digital(デジタル)の『3D予算』だ」と説明した。コロナの打破、感染防止と経済対策の2つを同時に進めること、デジタル技術による市民サービスの向上などを図る。

コロナ対策予算は20年度からの繰越額を合わせると65億円。最優先で2月下旬にも医療従事者からワクチン接種する。2月補正予算への計上分も含め42億円を確保する。

4月上旬に高齢者から接種開始を見込む。集団・個別・訪問型接種に加え、重篤な副作用が出た場合にも地域の医療機関が連携し迅速に対応する。65歳以上の接種対象者は約22万人を見込む。効果を出すために必要な2回の接種を2カ月間で終わらせるとする。ワクチンは米ファイザー製を想定しており、輸送体制の整備を進める。

このほか小中学校や高校、保育所などの感染対策に重点的に配分。スマートフォン決済サービスによるキャッシュバックや浜松市民が対象の市内宿泊補助など、経済活性化策には15億円を2月補正予算に計上する。

ベンチャー企業の支援にも力を入れる。浜松市は20年7月、内閣府から新興企業の集積を目指す「スタートアップ・エコシステム グローバル拠点都市」に選ばれた。市は年間創業数や市内への企業進出数を5年間で3倍に伸ばす目標を掲げ、起業家育成や企業・人材の誘致を加速する。

市が認定したベンチャーキャピタル(VC)による出資額と同額を新興企業に交付する「ファンドサポート事業」に2億5000万円、企業の実証実験の支援には4500万円を充てる。市内に進出したベンチャー企業のオフィス賃料も助成する。鈴木市長は「浜松のものづくりの基盤を生かし、イノベーションを推進したい」と語った。

デジタル化の推進も21年度予算の目玉の1つだ。市は19年10月に「デジタルファースト宣言」を出し、人口減少やインフラの老朽化などが進むなか、デジタル技術を駆使した効率的な街づくりや市民サービスの提供を進める。オンラインでの地場産品の販路拡大などに1億400万円、次世代移動サービス「MaaS」の推進に1500万円を盛り込んだ。

「コロナ禍で厳しい財政運営は予想していた」と鈴木市長。個人所得の減少や企業収益の低下などにより、21年度の市税収入は10.1%減の1347億円となる見通し。財政調整基金などから計131億円を取り崩して財源を補う。基金残高は3年連続で減少し、21年度末に293億円となる。

「今後も予断を許さない財政状況が続くが、将来にツケを残さないよう中長期的に健全な運営を心がける」(鈴木市長)。臨時財政対策債は増えるが市債残高は13億円減って21年度末に4531億円となる見込みだ。

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