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柏崎刈羽原発の不正入室問題、批判相次ぐ 新潟県技術委

新潟県は12日、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の安全対策などを検証する「技術委員会」を開いた。東電は同原発の所員が「中央制御室」へ不正入室した問題や7号機の安全対策工事の一部が完了していなかった問題について報告。出席した専門家からは東電だけでなく、新潟県の対応にも疑問の声が相次いだ。

新潟市で開かれた原発の「技術委員会」。委員らはリモートで出席した。

技術委の開催は、不正入室や、終わったとしていた安全工事の未完了といった問題が発覚してからは初めてだ。柏崎刈羽原発の所員が他人のIDカードで原発の運転管理を担う中央制御室に入っていた問題には、委員から「非常に驚くべき事案」「犯罪行為に近い重大な行為だ」などの指摘が相次いだ。

新潟県の対応にも疑問の声が出ている。国の原子力規制委員会は安全審査の過程で東電に原発を運転する「適格性」があると認めているが「(IDカードの問題を受け)県も撤回や変更を要望すべきではないか」と、鈴木元衛委員(元日本原子力研究開発機構安全研究センター研究主幹)は指摘した。県は今後、まずは規制委による東電への対応を注視するとの考えを示した。

技術委員会は、新潟県が柏崎刈羽原発の再稼働の議論に入る前に優先している「3つの検証」を担う委員会の1つ。東電福島第1原発事故の検証に関する報告書の作成を終え、現在は柏崎刈羽原発の安全対策の検証に注力している。12日の会合後、中島健座長は一連の問題が「技術委の議論にも影響が出るものと思っている」と報道陣に語り、議論が長期化する可能性を示唆した。

不正入室などの問題は、東電が1月13日に柏崎刈羽原発7号機の安全対策工事を「完了した」と発表した直後に浮上した。不正入室があったことは23日、安全工事が実際は終わっていなかったことは27日に分かった。地元からは東電や規制委に対する不信感と強い批判の声が上がっている。同原発7号機は再稼働前の最終工程にあたる「使用前検査」が進む。ただ、これら2つの問題の発覚で最大のハードルである地元同意の行方は一段と不透明さを増している状況だ。

柏崎市の桜井雅浩市長は1月中旬に柏崎刈羽7号機を念頭に「今年の前半は非常に重要な時間になる」と話し、再稼働への議論進展に期待を寄せていた。ただ、2つの問題が発覚した後は「『今年前半』から数カ月単位で遅れる可能性も大きくなったのではないか」と後ろ倒しになる可能性を指摘している。

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