岩手銀など3金融機関、岩手県交通に2.9億円融資
岩手銀行と日本政策金融公庫盛岡支店、商工組合中央金庫盛岡支店の3金融機関は、乗り合いバスが主力で新型コロナウイルス流行による利用客減に苦しむ岩手県交通(盛岡市)に運転資金として2億9000万円を協調融資したと発表した。
岩手県交通は県内の盛岡市以南のほとんどの地域で路線を持ち、JR東日本の気仙沼・大船渡両線のBRT(バス高速輸送システム)の運行なども受託。コロナ禍によるこうした路線バスの乗客減に加えて稼ぎ頭の盛岡と仙台、盛岡と東京を結ぶ高速バスでも利用客が流行前の10~15%にとどまるなど厳しい経営が続いている。
その一方で運転手のマスク着用に加えて全車両手拭きによる消毒や飛沫感染を防ぐためのアクリル板の車内への設置などの感染防止策も実施し、ほぼ通常時と同じ便数で運行している。このため、3金融機関は市民の足を守る、地域になくてはならない企業と同社を評価。運転資金の協調融資に踏み切ったという。