宣言解除の栃木、時短要請緩和も飲食店「客足回復は先」
栃木県が8日に緊急事態宣言の対象区域から外れたのを受け、県内の百貨店や金融機関では営業時間を平時に戻す動きが広がった。一方、飲食店への時短要請は営業時間を1時間繰り下げた上で21日まで継続している。飲食店からは「22日以降にならないと、本格的な客足回復は見込めない」との声が上がった。

東武宇都宮百貨店(宇都宮市)は午後6時に早めていた県内3店舗の閉店時間を、8日から午後6時半に戻した。宇都宮本店8階のレストラン街については緊急事態宣言中は午後3時までのランチ営業としていたが、午後8時まで営業する。
全店で昼休業を実施していた栃木銀行も、通常時から昼休業を導入している店舗を除いて栃木と茨城の店舗は通常営業に戻した。3月7日まで緊急事態宣言が延長された埼玉や都内では昼休業を続けるという。
県は宣言解除後も医療提供体制が逼迫していることから、飲食店については時短要請を宣言中より1時間長い午後9時までに緩和した。元気寿司は要請に従い、2月8日から21日まで栃木県内の全店の閉店時間を午後9時とし、酒類は午後8時まで提供する。
ただ、繁華街のオリオン通り近くの居酒屋は店主は「まだワイワイお酒を飲む雰囲気ではない」と話す。店頭の張り紙では営業中としているが、予約がなければ店は開けないという。22日以降は予約がポツポツと入っており、「時短要請の完全解除まではお客さんも慎重だろう」とみる。