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五輪、1都3県の無観客決定 新井紀子さんらとThink!

日経電子版「Think!」は、各界のエキスパートが注目ニュースにひとこと解説を投稿する機能です。7月2~9日のニュースでは、国立情報学研究所教授の新井紀子さんが「五輪、1都3県の無観客決定」を考察しました。このほか「シニア消費急回復」「Googleが日本でスマホ決済」といったテーマの記事に投稿が寄せられました。振り返ってみましょう。(投稿の引用部分はエキスパートの原文のままです)

「五輪、1都3県は無観客」関連ニュースをThink!

五輪、1都3県の無観客決定 福島や宮城などは有観客に(7月8日)
23日に開幕する東京五輪の観客規模を巡り、大会組織委員会や東京都、国際オリンピック委員会(IOC)などは8日夜、5者協議を開催し、都内の全会場を無観客とすることを決めた。

新井紀子さんの投稿】 五者会議冒頭でバッハ会長が「緊急事態宣言とはどういうものなのか、それが五輪にどのような影響を与えるのか説明をいただきたい」と語気を強めて発言したと報道されている。開催国、開催都市を軽視した傲慢な発言に驚かされる。

2020東京オリンピックは、オリンピックの開催都市を引き受けるというのは『不平等契約』を丸呑みさせられることであり、「(開催国や開催都市がどんな状況にあろうとも)『ハルマゲドン』が来ない限り開催されなければならない」ものだ、ということを世界中に知らしめた。

2年前オスロは賢明にもオリンピック辞退を決めたが、今後開催に手を挙げる国を探すことは困難になるだろう。必要なのはIOC改革だ。

「シニア消費急回復」関連ニュースをThink!

シニア外出消費が急回復 家計簿分析、ワクチン接種進み(7月8日)
シニア消費が急回復している。家計簿アプリのデータで65歳以上の消費者の支出動向を調べたところ、6月末の交際費は6月初旬と比べ9割増えた。美容・衣服も4割のプラスと、外出に関する項目で伸びが目立つ。

風早隆弘さんの投稿】 ワクチン接種が先行した高齢者の消費回復は想定されたことですが、データによれば、旅行や交際費などのサービス関連の支出の回復がより顕著な点は注目できます。また、本記事は、アプリなど新たな手段で取得した消費活動のデータの活用が、個人消費の詳細で即時性の高い分析を可能にしている点を示しています。先日は、日本銀行が、オンライン消費の捕捉力を向上すべく、消費活動指数の推計方法にクレジットカードの決済データ(JCB消費NOW)を活用すると発表しました。家計調査などの政府統計を超えたデータの多様化は、私たちが日本経済にとって重要な個人消費の動向に対する理解を深める点でも大切な動きになりそうです。

「Googleが日本でスマホ決済」関連ニュースをThink!

Googleのスマホ決済、PayPay・楽天ペイの脅威に(7月9日)
米グーグルが日本のスマートフォン決済市場に本格参入することで、国内の勢力図が大きく変わる可能性がある。「PayPay(ペイペイ)」など大手は顧客獲得を優先した還元競争により依然として赤字だ。競争が激しくなれば収益化が遅れることになる。

天野彬さんの投稿】 GAFAのような生活に密着したプラットフォームが金融サービスを始めることを若い世代ほど好意的に捉えるという調査結果が知られています。特にアメリカでは、既存の金融機関への信頼度が相対的に低いので、ディスラプターとして期待されているという背景があります。

ただしスマホ決済サービスは既に多数存在するので、Google Payが使われるためには、他では満たせないユーザー便益がどれだけあるのかが重要。記事でも指摘されているように、日本でもGoogleのマップ機能は飲食店などのお店探しに使われることが増えていますし、そういうユースケースはわかりやすいですが、他にあといくつ見えてくるかが鍵を握ると思います。

「セブン、外国人店員にキャリア支援」をThink!

セブン、外国人店員にキャリア支援 3.7万人にIT・簿記(7月5日)
セブン&アイ・ホールディングスは、セブンイレブンで働く外国人約3万7千人の生活や人生設計を支援する。カードや住宅の契約を助けるため勤務実績を証明するデータベースを新設。プログラミングなど将来の就職に役立つ技能習得も後押しする。

【中空麻奈さんの投稿】 日本にとって、人口問題を解決方向に導くことは重要だ。4月に国土交通省から出された報告書によると、日本の総人口は2008年をピークに減少を続け、2100年には中位推計でも6千万人を切る。その際の高齢化率は38.3%。さて、この大きな問題を出生率の改善で何とかするか。いや、それは無理だ。そうなると、移民政策は一つの解だ。軋轢も多いだろうが、それを柔軟にする意味で、記事にある取組は会社の問題を解決しながら日本の問題にも真っ向から取り組んでいると言えるのではないか。移民政策と大きく構えるのではなく、人が暮らしていく上でのサポートが身近にあるかどうかが、実は問題解決の糸口だと考えさせられる。

「国家公務員、40歳以上が3分の2」をThink!

40歳以上が「3分の2」 国家公務員と高齢化(7月7日)
国家公務員の定年を65歳まで延ばす改正国家公務員法が先の通常国会で成立した。若手の人材確保の難しさが背景の一つにある。一般行政事務を担う区分の国家公務員は2020年時点で40歳以上がおよそ3分の2を占めた。

【室橋祐貴さんの投稿】 ほとんど問題点を指摘されることなく成立した「改正国家公務員法(国家公務員の定年延長)」ですが、実際は大きな問題をはらんでいるし、霞が関崩壊に拍車をかけると思っています。なぜなら、国家公務員は定員管理を厳しくしているため、定年を延長するとさらに若手の割合が少なくなり、下積み期間の延長、国会対応などを担う若手職員へのさらなるしわ寄せ(長時間労働の加速)が起きるからです。定員管理の柔軟化、年功序列の抜本的見直し、国会改革、(先進国で最も少ない)公務員数の増加とセットで進めなければ、優秀な学生の霞が関離れは解消されません。


Think!
平日のニュースに投稿がつく「Think!」。これまでの投稿のまとめ読みと、エキスパートのみなさんのご紹介は次のページから。

【投稿まとめ読み】
https://r.nikkei.com/topics/topic_expert_EVP00000
【エキスパート一覧】
https://www.nikkei.com/think-all-experts

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