仮想現実、コロナ禍で脚光 「X Reality」まとめ読み


新型コロナウイルスの猛威が世界中で続いています。リアルの世界で「密」な活動が制限されるなか、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、複合現実(MR)などの「X Reality(XR)」が脚光を浴びています。1月にオンラインで開かれたデジタル技術見本市「CES」でも世界のエレクトロニクスやIT(情報技術)企業の多くが、XR関連の機器やサービスを披露しました。日経産業新聞で始めた連載企画「X Reality」ではコロナ禍で人々の生活に身近になってきたXRの最新動向に迫ります。これまでの連載記事をまとめました。
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【X Reality(1)】
新型コロナウイルスの大流行で世界は一変した。移動が制限され、人との接触の回避が常態化するなか、現実世界の不便さをテクノロジーで解決する動きが急速に広がり始めた。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、複合現実(MR)といった「X Reality(XR)」だ。コンピューターの進化や高速通信規格「5G」の普及により、現実を超える体験も可能となる。人類を新世界にいざなうXRがやってきた。
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【X Reality(2)】
2021年は拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、複合現実(MR)など「X Reality(XR)」の発達で「拡張」を表す「オーグメンテーション(Augmentation)」がキーワードになりそうだ。その中でも、人の能力を従来以上に増強する「人間拡張(ヒューマンオーグメンテーション)」は世界で研究開発が進められている。その最前線を追った。
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【X Reality(3)】
仮想現実(VR)や拡張現実(AR)などの「X Reality(XR)」の利用が進むなか、現実の代替だけではないXRならではの活用が広がっている。実際にはやり直せないことでも仮想空間なら何度も練習できる点を生かして発達障害のある人の支援に活用したり、VR独自の臨場感ある展示会を開催したり、創造力を働かせる。コロナ後も見据え、リアルを超えた魅力を磨く。
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【X Reality(4)】
仮想現実(VR)や拡張現実(AR)など「X Reality(XR)」は、関連機器の性能が上がり、価格も下がって消費者に身近になってきた。ただし、機器を生かすコンテンツがそろわなければ、「仏作って魂入れず」となる。VR活用で先行するソニーはグループ一丸となって、リアルとバーチャルを融合した新次元のエンターテインメント体験の創出に挑んでいる。
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【X Reality番外編】
【シリコンバレー=佐藤浩実】新型コロナウイルスによる「巣ごもり」で、かつて一世を風靡したサービスが再び脚光を浴びている。その名も「Second Life(セカンドライフ)」。米リンデンラボが運営する仮想世界(バーチャルワールド)だ。ブームから十数年、セカンドライフが今改めて人々をひき付ける理由を探った。